妻子4人を一度に失って…生き残った男性が胸の内告白「怖かったね…寒かったね…ごめんね」
1人1人、大切ないのち。4人の家族を亡くした男性が私たちの取材に応じてくれました。
14日。祭壇に並べられた4人の遺影。
元日の地震で亡くなった母親と、3人の子どもです。
大間はる香さんと長女・優香さん長男・泰介君に次男・湊介君。
はる香さんの夫で3人の子どもの父親 圭介さんは家族でただ一人 生き残りました。
(空撮・珠洲市仁江町 14日)
珠洲市仁江町にある妻の実家に帰省し、家族で過ごしていた際、地震が発生。
警察官でもある圭介さんは周囲の状況を確認するため外に出ていて無事でしたが、間もなく裏山が崩れ家族がいた家を土砂が飲み込む様子を目のあたりにしました。
その後、周辺の住民も救出作業にあたり家族を探しますが、捜索は困難な状況。
そんな時、親戚がサーモグラフィーを持ってきてくれました。
大間圭介さん「明らかに1カ所だけ周囲よりも 温度が高い所を確認しました。もしかしたら生きているかもし れないと希望を抱きました」
しかし、妻と長女を発見したのは自衛隊員が到着した1月4日。
長男と次男の発見はその翌日でした。
大間圭介さん「あれ(サーモグラフィー)は妻 と子どもたちが早く出してほし いと訴えていたのではないかと 思います」「怖かったね...寒かったね。すぐに助けてあげたかった。助けてあげられなくて本当にごめんね」
はる香さんとは結婚13年目。
いずれ子どもが巣立ったら2人で旅行に行こうと話していたと言います。
大間圭介さん「宝物の3人をこの世に授けてく れてありがとう。はる香には感 謝してもしきれません」「いつまでも一緒にいたかった。 子どもたちの成長をずっと見守 っていたかった」「すべて叶えることができなくな りました。短い間だったけれど かけがえのない時間をこんな自 分に与えてくれて、本当に、本 当にありがとう。生まれてきて くれて本当にありがとう。永遠 に僕の宝物だよ」」
手紙と花をそれぞれの棺へ入れ、家族との最後のお別れ
大勢の参列者を前に、気丈に振る舞いながらも霊柩車に乗り込んだ際には、複雑な表情を浮かべていました。
(葬儀後インタビュー)
そして、葬儀のあと私たちの取材に応じてくれた圭介さん。
伝えたいことがありました。
大間圭介さん「私の地元の珠洲市も本当に壊滅的な状況になっているんですけど、本当にこういう時こそ、やっぱりみんなで協力して助け合っていきたい。そういうところがやっぱり今のこの地震を乗り越えるためには必要なんじゃないかということをメディアの皆さんにも伝えていただけたら嬉しいなと思います」
突然、最愛の家族を亡くした圭介さん。
深い悲しみに暮れながらも前を向き、乗り越えていくことを亡き家族に誓っていました。