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輪島高校サッカー部 地震に豪雨…2度の被災乗り越えて サッカーでつなぐ絆

2024年10月2日 19:28
輪島高校サッカー部 地震に豪雨…2度の被災乗り越えて サッカーでつなぐ絆
9月から全国高校サッカー選手権大会への切符をかけた石川県大会が始まっていますが、中には奥能登からの出場校もあります。相次ぐ災害に見舞われながらも奮闘する輪島高校サッカー部を取材しました。

先月、いまだ地震の爪痕が残る輪島高校。集まっていたのはサッカー部のメンバーです。全国高校サッカー選手権大会の県大会初戦を翌日に控えていました。
しかし。

2年生 立野一樹 主将:
「そこで練習ができないので、学校のグラウンドもでこぼこしてもうできないので」

学校のグラウンドは元日の地震の影響で液状化の被害が。普段の練習場所だったマリンタウンのグラウンドには仮設住宅が建ち並んでいます。

練習の場を失った生徒たち。そこに手を差し伸べてくれたのが航空石川です。被災した輪島高校の生徒たちに学校のコートを貸し出してくれています。

しかし、ここも元日の地震によりコートの一部が陥没するなど満足な練習環境とは言えません。

そんな状況でも、引退後もチームに残りサッカーを続ける3年生がいます。北濱一斗さんです。

3年生 北濱一斗さん:
「やっぱ楽しいですね。なんか元気になります。このチームだと。年下ですけど、うるさくて生意気やったりとかそういうところが俺らからもしゃべりやすいしワイワイできていいと思う」

地震で被災し、いまは家族で仮設住宅で生活していて9月には豪雨にも見舞われました。

北濱さん :
「嫌になってくるっていうか。みんな頑張ってくれてるのに」

生まれ育った町を襲う相次ぐ災害。そんなときだからこそ、中学の時から顔なじみのチームメイトたちが心の支えだったといいます。

北濱さん:
「最後なんで楽しんで終われたらいいなと思います。明日は楽しくやって勝ちたいです」

迎えた試合当日。相手は白のユニフォーム金沢二水高校。試合は序盤から金沢二水のペースに。先制点を許し前半を折り返します。何とか一点を返したい輪島高校。北濱さんのパスから得点を狙いますが相手の守備陣に阻まれます。結局3対0で無念の初戦敗退となりました。

これが最後の試合。北濱さんも悔しさをにじませました。

北濱さん :
「もうこのチームでやることないんだみたいな、もっと僕もプレーしたかったです。一緒に」


後輩たちの目からは涙が。

2年生 立野一樹 主将:
「いっぱい支えてもらったんで本当に感謝しています。人数少ないですけどこれからの試合、一勝でも多くできるように頑張っていきたいと思います。」

3年生 北濱一斗さん:
「このチームの良さは元気あるところなんで、元気よくみんなで話し合って強いチームになってほしいです」

3年生から2年生へ向けて渡されたバトン。地震、大雨と相次いで起こる災害に負けじと輪島の生徒たちは前に進み続けます。

最終更新日:2024年10月2日 20:06
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