「田の神様」をおもてなし 奥能登の伝統行事「あえのこと」 ことしは被災した農地で再生祈る
地震の影響を受け奥能登の伝統行事「あえのこと」がいつもとは違った形で行われました。
「あえのこと」は「田の神様」をもてなし、1年の豊作と家内安全を願うものでユネスコの無形文化遺産にも登録されています。
三井公民館 小山栄 館長
「今まで豊作を願ってたけど、ことしは田んぼも畑も、少しでも実りがあってくれればそれで満足」
9日は、年末に家へと迎え入れた神様を田んぼに送り出す重要な日ですが去年とは、状況が異なります。
「電気きた?」「きてない」
毎年、行事が行われていた市内の施設が被災し、壁が剥がれたり家財道具が散乱したりする被害を受けたのです。
そこで今年は、「田の神様」に風呂に入ってもらう儀式や料理を捧げる儀式は行わず、地震で傷ついた田畑に稲や野菜が実るよう祈って、神様を送り出しました。
小山栄 館長
「地震で傷んだ農地が神様のおかげで再生できることを願ってます。ここにも農家の人がたくさんいるけど、やる気まんまんだよ」