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「次のステップに…」大崎事件5回目の再審請求へ 弁護団が原口アヤ子さん(97)に面会 4回目の再審請求を最高裁が棄却 

2025年3月3日 19:20
「次のステップに…」大崎事件5回目の再審請求へ 弁護団が原口アヤ子さん(97)に面会 4回目の再審請求を最高裁が棄却 
 殺人などの罪で服役した原口アヤ子さん(97)が裁判のやり直しを求めている大崎事件の4回目の再審請求について、最高裁は2月26日、裁判のやり直しを認めない決定をしました。弁護団は2日、原口さんに面会し5回目の再審請求に向けて活動を続ける考えを伝えました。

 この事件は1979年、大崎町で牛小屋の堆肥の中から男性(42)が遺体で見つかったものです。男性の義理の姉の原口アヤ子さん(97)は、殺人などの罪で有罪が確定し服役しましたが、一貫して無実を訴えています。

 弁護側は、4回目の再審請求で最高裁に特別抗告していましたが2月26日、最高裁はこれを棄却し、裁判のやり直しを認めない決定をしました。この決定を受け、弁護団は2日、原口さんと面会し、直接結果を伝えました。

(大崎事件弁護団・鴨志田祐美事務局長)
「最高裁の結論は再審を認めないという結論でした」

 今回の決定は裁判官5人のうち4人の多数意見であり、学者出身の宇賀克也裁判官は「再審を開始すべきだ」とする反対意見を出していました。

(大崎事件弁護団・鴨志田祐美事務局長)
「最高裁の裁判官が裁判のやり直しをすべきだという意見をひとりだけど書いてくれた。これは初めてのこと。だからもう一回頑張ろう。アヤ子さん一緒に頑張ろうね」

 弁護団は5回目の再審請求を行う考えを明らかにし宇賀裁判官の意見が再審の実現に向けて大きな手掛かりになると話しました。

(大崎事件弁護団・森雅美団長)
「この少数意見を今後手掛かりに次のステップに踏み込みたいと考えている」

(大崎事件弁護団・鴨志田祐美事務局長)
「コンパスも与えられて海図も与えられて次の海に乗り出そうよという手掛かりをこの反対意見にいただいた」

 5回目の再審請求の時期は、未定だということです。
最終更新日:2025年3月3日 19:52
鹿児島読売テレビのニュース