福島第一原発・処理水の海洋放出による風評被害が発生した場合の損害賠償請求について、東京電力が説明会を開いた。

説明会には、県内の水産卸会社などが参加した。

東京電力の担当者が、風評被害による賠償額は、東京都中央卸売市場が公表する市場統計情報をもとに算出することや、請求書の具体的な記入方法を説明した。

請求書の記入用紙は、東京電力が11月から必要とする事業者に発送することになっていて、損害額を記入して返送すると東京電力側から支払予定金額が提示されるという。

出席した仙台の水産卸会社からは、今のところ「応援消費」もあり目立った損失はないが、海洋放出は長期にわたるため手続きの流れを知っておきたいなどの声が聞かれた。

東京電力では、依頼があった事業者に対して、11月20日から損害賠償用の請求書の発送を開始する方針だ。

この説明会は、11月にかけて宮城県内では石巻など4か所で行われる。

なお、東京電力は11月2日から3回目の処理水の海外放出を行う予定だが、これまでの放出では海水や魚のトリチウム濃度に問題のある値は出ていない。