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【被爆80年】平和への思い紡ぐサクラの木が今 満開に 『嘉代子桜』を守る被爆者とその思い《長崎》

2025年4月3日 8:10
【被爆80年】平和への思い紡ぐサクラの木が今 満開に 『嘉代子桜』を守る被爆者とその思い《長崎》

NIBが進める被爆80年プロジェクト「Pass The BATON」

原爆の犠牲となった娘を偲び植えられたサクラが、今年も満開を迎えました。

爆心地から500mの長崎市立城山小学校。

校庭の6本の桜は『嘉代子桜』と呼ばれ、今、満開を迎えています。

『嘉代子桜』は、原爆で1400人あまりが犠牲になったこの学校で、当時、学徒動員中に命を落とした林 嘉代子さんの母親から76年前に寄贈されたもの。

「原爆の悲惨さを伝えていってほしい」と接ぎ木をして育てた苗木は、全国各地に植樹されています。

(被爆者 田中安次郎さん)
「きれいかですね。毎年、満開の時に来るんですよ。いとおしいね。やっぱり生きる勇気をもらいますね。生きるっていうかなぁ。力をもらうんです。これは…」
  

『嘉代子桜』を見上げているのは、被爆者の田中安次郎さん。

(被爆者 田中安次郎さん)
「サクラの木も年をとってしまって、俺も歳をとっていく。でもね、“頑張れよ” って言われている感じがしますね。この『嘉代子桜』から、“もっともっと頑張れよ” って。

ですから頑張らんといかんと思うんですね。一日一日を大切に生きていかないといかん。
いろんなエネルギーをもらうサクラの木っていうかなぁ。大事にせんといかんなと」

田中さんは「嘉代子桜」に込められた思いとともに、桜の苗木を全国の学校に贈る活動を2009年から続け、これまで300校ほどに贈呈したということです。

(被爆者 田中安次郎さん)
「人間の原点にかえって、やっぱり戦争ちゅうのはしたらいかんなと思いますね。被爆者がいなくなるのは、本当に目の前なんです。ですからこそ、被爆者の人たちの話を聞いてもらって。もっともっと、城山小学校に訪れてもらって。
命っていうのは何かな?生きるって何かな?って、感じてもらえればなぁ」

最終更新日:2025年4月3日 8:10
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