能登半島地震から12日目。被災地では未だ多くの人が避難生活を余儀なくされています。

長崎市の浜屋百貨店では北陸4県の物産展が12日から始まりました。売り上げの一部は、復興支援金として寄付するということです。

日本海の限られた海域でしか獲れない希少なエビ「がすえび」に、石川県産の甘エビが入った寿司弁当。

富山県のご当地グルメ、しょうゆを煮詰めた黒いスープが特徴の「富山ブラックラーメン」も。

浜屋百貨店で12日から始まった「北陸4県物産展」。

石川、新潟、富山、福井、北陸4県の自慢のグルメや伝統工芸品が並んでいて、初日から多くの人でにぎわいました。

（買い物客）
「(被災地に)いけないから、少しでも役に立てば消費の面でいいと思って」
「(石川県で)有名なお菓子を買いに来た。こういう機会に買えるものは買ったり、募金をして(応援)していきたい」

地震の前から予定されていた物産展。

24店舗が出店していますが、地震の影響で石川県の5店舗は参加を断念したそうです。

中には震度6強を観測した輪島市の店舗も。

（石川県物産協会　岩間 等専務理事）
「朝市通りでお店を出していた店が全焼してしまったり、工場の床が液状化して商品が作れないとか、地震の関係で製品の材料を調達できないとかそういった方が多い」

元日に発生した能登半島地震では、12日午前9時までに、215人の死亡が確認され、全壊や半壊など、住宅への被害は4000棟以上確認されています。

参加店舗の1つ、創業100年以上、石川県能美市の老舗和菓子店「日本堂」。

地震の際は棚が倒れたり、商品が落下するなどの被害が出ました。

参加を取りやめようかとも考えましたが、「復興の手助け」になればと出店を決めたそうです。

（日本堂　髙田 敦司 代表取締役）
「少しでも経済を回すために社長行ってきてくださいとスタッフが声掛けしてくれた。少しでも頑張ってくるね、今できることをみんなでやろうと」

物産展を通し、勇気をもらったという店も・・・。

（加賀かきもち丸山　丸山 宜伸代表）
「（長崎のお客さんに）頑張ってね！と声をかけていただけてありがたい。勇気が出る。応援してくれる人がいたよという声を（石川の）みんなに伝えて、みんなが元気出るようにつなげていきたい」

浜屋百貨店では、売り上げの一部を復興支援金として寄付するほか、1階で募金も受け付けています。

（石川県物産協会　岩間 等専務理事）
「石川のものを皆さんに知ってもらって、買っていただいたうえで、これはよかったなという商品があれば。そしてまた復興した暁には、石川県を訪れていただければありがたい」

「北陸4県物産展」は21日までです。