島根県が237社分の売り上げや取引先などの経営情報を誤送信で流出 流出先で県職員立ち会いの下ファイルを削除 全社に電話・郵送で謝罪するも直接訪問を求められる事例も
島根県は9月26日、誘致企業などから聞き取りした売上や取引先など、237社分の経営情報をメールの誤送信で流出させたと発表しました。
流出したのは、県外からの誘致企業など島根県が支援する237社の売上・利益・主な取引先などの経営情報です。島根県企業立地課では、支援する企業のフォローアップ訪問を毎年行っていて、経営情報を収集しています。
今年8月26日、企業立地課の職員が対象企業に経営情報を聞き取るため、メールでファイルを送信しようとしたところ、誤って237社の経営情報を入力済のファイルを添付してしまったということです。誤送信は10日後、この会社を訪問した際に担当者からの指摘で発覚し、県職員立会いの下、経営情報が入ったファイルを削除したということです。
このほか、9月2日にも別の会社に誤送信していたことが分かりましたが、こちらはダウンロード前にサーバーからファイルを削除したため、流出はなかったということです。
島根県は情報流出の理由について、①情報記入用のファイルと記入済のファイルを同じフォル ダーで保管し、ファイル名に共通点があった②外部に添付ファイルを送信するときは、複数の職員で確認するルールが周知できていなかった――と説明しています。
経営情報が流出した237社には、電話で謝罪したほか、文書を郵送し説明しましたが、中には直接、会社を訪れ説明するよう求める事例もあったということです。
島根県企業立地課は「フォローアップの情報は外部への情報公開はしないという前提で、経営情報などを聞かせいただいておりますが、このたびは県と企業の信頼関係が揺らぐ案件となってしまったことを、非常に重く受け止めております」とし、再発防止に努める方針です。
島根県では、去年12月にもメールの誤送信により県内事業所のメールアドレス375件を流出させています。