立件避ける“選択肢”は3つ… 警察や検事をかたり不安あおる 特殊詐欺で約2000万円の被害 10月にも類似した手口で約1500万円被害 島根県
島根県警は12月26日、島根県東部に住む70代の男性が、警察官などをかたる特殊詐欺に遭い、約2000万円をだまし取られる被害が発生したと発表しました。
警察によりますと、12月2日に被害者の男性の携帯電話に警視庁を名乗る男から「このあと大阪府警から電話があるので、マネーロンダリングの事件と伝えるように」と連絡があり、事件番号を伝えられました。
その後、“大阪府警捜査二課のタナカ”や“検事のカミヤ”を名乗る男から電話があり「主犯格の男を逮捕した。押収した大量のキャッシュカードの中にあなた名義のものがある」「あなたもマネーロンダリングの共犯者となる」などと不安をあおるようなことを言われたということです。
男性は、SNSアプリを通じて“警察手帳のようなもの”を見せられたり、逮捕状の画像が送られたりしたため、相手を本物の警察官であると誤認し、個人情報や口座情報を伝えました。
“タナカ”や“カミヤ”は立件をちらつかせながら、さらに「選択肢は3つある」とし、
①大阪府警への出頭
②金融口座の凍結
③指定口座に送金し調査
の“捜査方法”を提示。男性は心当たりがなかったものの、逮捕を免れたい一心で、指定された口座に5回に分け約2000万円を振り込み、詐欺の被害に遭いました。
島根県では10月にも警察や検察をかたり、不安をあおる同様の手口で、約1500万円をだまし取られる被害が出ています。
警察は「警察官が電話やメールでお金を要求することはない」「ビデオ通話などで警察手帳や逮捕状などを見せることはない」として、詐欺への注意を呼びかけています。