【読み解く】ごみの分別が見直しに 新たに「有害ごみ」区分を設定 その理由は? 鳥取県東部
気になる話題を取り上げる「読み解く」のコーナーです。今回のテーマは「ごみの分別」です。
神岡遼アナウンサー
「4月から新生活が始まって住むところが変わる方もいらっしゃると思うので、注意していただきたいですよね」
小林沙貴アナウンサー
「お住まいの地域のごみの出し方、確認していただきたいのですが、実は鳥取県東部の1市4町では、4月からごみの分別が見直されて『有害ごみ』という区分が新しくできます」
「これまで『小型破砕ごみ』として出すことができていたスプレー缶などに加えて、携帯ゲーム機、モバイルバッテリーハンディファン、加熱式タバコなど。充電式の電池が内蔵されているものです」
神岡アナウンサー
「確かに、こういう小型の家電って捨てるの困りますよね」
小林アナウンサー
「ただ、きちんと分別してゴミ出しをしないと、重大な事故につながる恐れがあります。今回の分別見直しの背景には相次ぐ火災がありました」
こちらはNITE・製品評価技術基盤機構による実験の様子です。
リチウムイオン電池が入ったモバイルバッテリーがゴミ収集車で押しつぶされると、煙が出て、発火。中には破裂するものもあります。このように、誤って捨てると危険なリチウムイオン電池やカセットボンベなどのごみ。鳥取市でも、2021年3月と7月にごみ収集車で火災が発生しました。こうした状況に、鳥取市の担当者はー。
鳥取市 市民生活部 山根康子郎 環境局長
「カセットボンベなど、そういったものが原因で火災が起きたこともあったものですから、危険なものについては改めて別に集めるということになりました」
岩美町・智頭町・八頭町若桜町にも呼び掛け、鳥取県東部で分別を見直すことになりました。
鳥取市 市民生活部 山根康子郎 環境局長
「これまでは回収ボックスまで持って行って捨てていただくという形でしたけれども、これからは普通にご家庭の収集場所の方で廃棄していただけるようになりましたので、ごみに対する意識啓発にも繋がるんじゃないかと期待しています」
■ごみ処理場による分別の見直し
ごみ収集車や処理場での火災、後を絶ちません。「鳥取県東部環境クリーンセンター」で小型破砕ごみの処理中に確認された発火件数は、2022年度の1年間に117件。このうちリチウムイオン電池が原因の発火は、56件。作業員の方も目視で取り除くものの、いろんな種類・形状があるため限界があるんです。
神岡アナウンサー
「ひとつくらいいいだろうーという緩んだ気持ちが重大な事故を引き起こすかもしれませんよね」
小林アナウンサー
「気をつけたいけれど、正しい分別がわからないという方のために、手軽にゴミの日や分別を確認できるアプリもあります。それが、「さんあ~る」というアプリです。鳥取県では米子市・大山町・三朝町・境港市・八頭町、島根県では出雲市 が参加しています。こうしたアプリなども活用しながら、改めて新年度を迎えるタイミングでお住いの地域のごみ分別について確認していただきたいと思います」
神岡アナウンサー
「作業に当たる人の命、そして地域の安全を守るため一人ひとりが心がけていきましょう」