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「恩を返せたな。恩を返していけることのうれしさっていうのは取らないと経験できない」 車いすテニス銀メダリスト三木拓也選手 地元島根で初の交流イベント開催  島根県

2024年12月16日 19:00
「恩を返せたな。恩を返していけることのうれしさっていうのは取らないと経験できない」 車いすテニス銀メダリスト三木拓也選手 地元島根で初の交流イベント開催  島根県

今年開かれたパリパラリンピックの車いすテニスで銀メダルを獲得した三木拓也選手。12月15日地元・島根で初めて交流イベントを行いました。

三木拓也 選手
「18歳というか高校生までですけど、ここで育ったんだなというのを感じるので、帰る場所があるというのは良いことだなと」

出雲市出身の三木拓也選手。集まったファンを前に地元・島根への思いを語りました。三木選手は今年のパリパラリンピックで車いすテニス男子ダブルスに出場。小田凱人選手と共に準優勝を果たし銀メダルを手にしました。今年35歳を迎えた三木選手。4大会目のパラリンピックでうれしいメダル獲得となりました。

大きな拍手を受け、入場した三木選手。交流会には180人以上のファンが集まりました。高校生を相手にラリーをしながら、車いすテニスならではのポイントを説明します。

三木拓也 選手
「基本的に車いすテニスはサイドステップが踏めないので後ろで見て回りながらボールを打つことが多いです」

ショットだけでなく巧みなチェアワークを披露しました。そして近年車いすテニスでも増えている攻めのプレーも―。

会場には、三木選手のプレーを特別な思いで見つめる人の姿がありました。松田向太くん、10歳。一昨年三木選手と同じ「骨肉腫」という病気で車いす生活になりました。主治医の紹介で三木選手と知り合い、車いすテニスの道へ。去年、三木選手から直接指導を受けたことも―。

今回はそのとき約束していた三木選手とのラリーです。車いすテニスを始めて1年半だという向太くん。積極的なプレーで会場を沸かせました。

松田向太くん
「前に出て攻撃するラリーにしようと思ってました。楽しかったです。うまく打てて良かったです」

向太くんの父親 松田聡さん
「本人の1つ目標になったかなと。三木選手のようにパラリンピックに出てくれていつか三木選手を倒してくれるといいかなと思います」

イベントでは実際に競技用の車いすを使った体験会も行われました。

三木拓也 選手
「自分がそうであったように何かを始めるきっかけになれるというのは、自分が選手として結果を出すのと同じくらい価値があることだと思うので、本当にそういう子たちが増えてくれたらうれしいなと思います」

念願だったという地元での交流イベントを行った三木選手。ファンとのふれあいは新たな刺激にもなったようです。

三木拓也 選手
「銀メダルで1つ自分の中で(恩を)返せたな。しかも返していけることのうれしさっていうのは取らないと経験できないことなので、やっぱりそこが1つ自分の新たなもっと大きなモチベーションになるかなっていうふうには感じてます」

さらなるメダル獲得に意欲を見せる三木選手。まずは2年後のアジアパラ競技大会での飛躍を目指します。

最終更新日:2024年12月16日 19:20
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