14日午後8時半ごろ、福岡・北九州市にあるマクドナルドの店内で、中学3年生の男女が男に刺され、女子生徒が亡くなりました。そして、15日午後、女子生徒の死因が腹部を刺されたことによる失血死だったことが新たにわかりました。

バンキシャ
「昨夜、事件があった現場ですね。営業していないため中は見えない状態になっています」

15日午前、福岡・北九州市にあるファストフード店では、すべての窓のブラインドが下げられ、入り口も閉ざされていた。多くの人が訪れるこの場所で“中学生死傷事件”が起きたのだ。

発生は、14日午後8時25分。

──消防への通報

「男女が刺された」

マクドナルドの店内にいた中学3年生の男女2人が突然、刺されたのだ。店員もいる中、捜査員による鑑識作業が行われていた。

近くの住民
「サイレンがすごく、びっくりした」

バンキシャ
「続々とパトカーが？」

近くの住民
「続々と…音がとりあえずすごかった。怖いです。この辺で（事件）聞いたことないので。中学生と聞いて、ショックでしかない」

現場となったのは、福岡・北九州市小倉南区「国道沿いにあるマクドナルド322徳力店」。近くには住宅や団地、小学校などもあるベッドタウンだ。

15日朝、小学生の子供がいる親には学校から緊急のメールが届いていた。

小学生の親
「『不要不急の外出は避けてください』と、朝6時半ぐらいにメールがきました』

容疑者が逃走中のため、15日の部活動などはすべて中止になったという。

小学生の親
「子供たちも怖がっているので、きょうは一切（家を）出ない。犯人が捕まっていないから、どこにいるかわからない。そこが一番不安」

国道沿いの入り口から入店したという男。警察によると、店内には数人がレジに並んでいたという。最後尾にいたのが、中学3年生の中島咲彩さん（15）と友人の男子生徒。捜査関係者によると2人は、塾帰りだったとみられている。

そこへ突然、刃物を持った40歳くらいの男が現れ、2人を立て続けに無言で刺したという。その後、男は逃走。わずか30秒ほどの犯行だった。

病院に運ばれる際、被害にあった男子生徒は警察に「知らない人に刺された。犯人のことは知らない」と話したという。男子生徒は腰を刺されたが、命に別条はないという。

一方で腹部を刺された中島さんは、病院に搬送後、死亡が確認された。死因は「失血死」だったという。現場から凶器は見つかっておらず、捜査関係者によると男は北の方向へ逃走したとみられている。

15日午前、バンキシャのカメラが捉えたのは、写真を撮る捜査員の姿。その近くには、DNAを採取する道具が置かれていた。事件現場から北に150メートルほどの場所で、男が逃走したとみられる方角だ。

すると捜査員の手元には…

バンキシャ
「たばこですね」

採取していたのは、たばこの吸い殻。

ある従業員は、捜査員に話を聞かれたという。

捜査員と話した従業員
「『吸い殻か何かありませんでしたか』と。排水溝の辺りを捜していました。そしたら吸い殻を見つけたみたい」

捜査員が探していたという、たばこの吸い殻。

捜査員と話した従業員
「吸い殻が新しかった。怪しいと思ったんじゃないか。2本回収していった』

ほかにも捜査員から聞いたというのが。

捜査員と話した従業員
「変な男の人」

実は14日夜、周辺で「変な男を見た」という目撃情報があったというのだ。さらに、現場から北に400メートルほど離れたビルからも捜査員が出てくる様子があった。

ビルの中にある店の店員は──。

捜査員と話した従業員
「『防犯カメラ見られますか』と言われて。防犯カメラを見ているみたい。 捜しているみたい」

周辺にある防犯カメラの捜査も行われていた。

逃走した男は、40歳くらいで身長170センチほどの中肉、灰色の上着と黒のズボンを着用し、足元は黄色っぽい履き物だったという。警察は、殺人事件として捜査本部を設置し男の行方を追っている。

＊12月15日放送「真相報道バンキシャ!」より