北九州市のマクドナルドの店舗で14日夜、中学生の男女2人が男に刺され、女子生徒が死亡した事件です。男は刃物のようなものを持ったまま、現場から逃走していて、警察は殺人事件として男の行方を追っています。

事件のあったマクドナルドの店舗は、国道322号線沿いにあります。北九州モノレール、徳力公団前駅と徳力嵐山口駅の間に位置していて、近くには、住宅や団地のほか小学校や中学校があるベッドタウンとなっています。男は犯行後、北の方向に逃走したと見られています。現在も、身柄の確保には至っていません。

捜査本部が置かれている小倉南警察署から、最新情報を伝えてもらいます。竹原さん。

■竹原侑記者
はい。捜査本部が置かれている小倉南警察署では、朝から多くの捜査員たちが、出入りする様子が見られます。およそ90人態勢で捜査が続いていますが、事件から1日半が経った今も、犯人の男は逃走中です。

捜査関係者への取材で新たに判明したのは、腰を刺されて入院中の男子生徒の刺し傷が、致命傷になりかねない深いものだったということです。捜査本部は、男が強い殺意を持って中学生の男女2人を襲ったとみています。

男はいまだ逃走中で、警察は小倉南区全域のパトロールを強化しています。

小倉南警察署の署員に、県警本部からの応援を加えて通常の2倍の態勢で警戒を続け、子どもたちの登下校の時間帯には重点的にパトロールを行うということです。

警察は、防犯カメラの映像などを中心に捜査を進めていますが、わずか30秒という犯行時間の短さなどから、捜査が難航する恐れもあります。以上、中継でした。

今回の事件を受けて、福岡県教育委員会は、管轄する全ての小・中・高校などに通知文を出しました。通知文には、出入り口や玄関の施錠を確認すること、登下校は複数で行うことなどが書かれたほか、当面の間、部活動を中止するなど、下校時間を早めて日没までに帰宅させること、不要不急の外出を避けて極力、子どもだけでの外出をしないことが書かれています。

北九州市内での市民への影響をまとめました。小倉南区役所は区内の24ある市民センターに注意喚起を行うとともに、午後5時以降の夜間利用に関しては、各地域で判断するよう促しました。

また、北九州市立大学は、校内の巡回パトロールの強化と、7か所ある大学の入り口を3か所に制限しました。学生がよく通る入り口に関しては、出入りを午前8時から午後6時までに制限したということです。