「黒いお湯」として知られる温泉に土砂崩れの被害です。きのうのり面から崩れた土砂が温泉に流れ込み、利用客1人がけがをしました。

大きな窓ガラスが割れ、土砂に覆われてしまった洗い場。きのう午後4時20分ころ東北町の東北温泉で1階の男湯に土砂が流れ込みました。温泉の裏手15メートルほど高くを通る国道394号ののり面が縦15メートル横30メートルに渡って崩れて流れ込んだものでした。

★東北温泉　沢田リツさん
「ドンと音がしたんですよそしたらお客さんが裸で『危ない』って出てきたんですよ」

当時は4人の利用客がいたということですが、異変を感じて土砂崩れの直前に避難。逃げる際に70歳代の男性が足に軽いけがをしましたが、幸いにも命に関わる被害はありませんでした。気象台によりますときのう東北町の南部では午後4時半に40ミリの局地的な激しい雨が降り、一時洪水警報が発表されていました。

東北温泉は石炭層を通って湧き出る黒いお湯で、肌がつるつるになるという「美人の湯」として人気があります。自慢の黒いお湯も…すっかり土砂で埋まってしまっていました。

★東京からの観光客
「残念ですね」「けっこう有名でなかなかこれないのでまた復旧していただいてそれをネットで調べてきたいなと思います」

★東北温泉　沢田みのる 社長
「想定外の雨が降ったんじゃないの」「当分ダメですね」

けさは県の担当者が現場の被害状況を調査しました。

★上北地域県民局　千葉健夫 局長
「安全性をしっかり確保しながら調査のうえ対策を講じていく必要があるかなと思っています」

施設による土砂の撤去作業が続けられていますが、復旧のめどはたっていないということです。