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俳優 齊藤工さんが企画・プロデュース 映画「大きな家」高知市で舞台挨拶【高知】

2025年2月11日 18:46
俳優 齊藤工さんが企画・プロデュース 映画「大きな家」高知市で舞台挨拶【高知】
俳優の齊藤工さんが企画・プロデュースした映画大きな家」の上映を記念して、高知市のキネマミュージアムで齊藤さんが参加して舞台挨拶が行われました。
高知は初めてという齊藤さん。作品への思いを聞きました。

2月8日、高知市のキネマミュージアムで映画「大きな家」の舞台挨拶がおこなわれ、映画の企画・プロデュースを手掛けた俳優・齊藤工さんが登場。映画監督の安藤桃子さんが進行役となり、客席は県内の映画ファンで埋まりました。

■安藤桃子さん
「高知はですね、大きな家ならぬ高知家といって『みんな一つの家族やき』っていう県民性がある。初上陸土佐」

■齊藤工さん
「そうですね。3時間前に来ましたが、もうすでに桃子さんが言う高知家っていう、何かをヒシヒシと感じています」

映画の舞台は東京のとある児童養護施設。さまざま事情で親と離れて生活する子どもたちと職員が日々を過ごす施設。家族とも他人とも言いきれないつながりの中で育つ子どもたちの本音と、子どもたちを支える眼差しに密着した作品です。子どもたちのごく普通の日常を記録した物語。監督は「14歳の栞」「MONDAYS」を手がけた竹林亮さんです。

齊藤さんがこの作品を企画したきっかけは、ある児童養護施設を訪ねた時に帰り際に1人の子どもが発した「今度はいつ来るの」という問いかけでした。

■齊藤工さん
「(施設に)今度来る予定がなかった。今度って顔をしてしまった時、すべてその子は察して少し乾いた感じがしたんです。これは違うなと思って。自分の中では点じゃなくて線にしようと思って、用もないのに行けるときには行くような関係が生まれて、そこから映画になっていった」

そして子どもたちと関わる中で齊藤さんの「家族」に対する考え方が変わったと言います。

■齊藤工さん
「血がつながっているだけが家族じゃないという風に僕は思うようになりました。それ以上に一緒に過ごした時間が人間同士ものをいうんじゃないかなと。『会う』という時間が僕は人と人が時として、他人から家族になる瞬間かなと今思っている」

舞台挨拶のあと齊藤さんと安藤さんがインタビューに答えてくれました。映画監督の安藤さんはこの作品をどう感じたのでしょうか。

■安藤桃子さん
「誰に会っても出会えてよかったねって、人ってうれしい気持ちになるじゃないですか。ここにいるみんな(子どもたち)が観ている私たちの方に優しさを開いてくれる。天使に出会う作品だと思う」

実は高知放送も長年にわたり、児童養護施設の子どもたちにクリスマスにプレゼントを贈る「じゃんけんサンタ」という企画を放送しています。サンタに扮したアナウンサーが、街の人とじゃんけんをして勝てば募金に協力してもらい、プレゼントを購入して子どもたちに贈るというものです。齊藤さんは、色々な大人が子どもたちと関わることに意味があると話します。

■ 齊藤工さん
RKCがやっているじゃんけんサンタのプロジェクトもそうですけど、今振り返ると働く大人たちとして彼ら彼女らに出会えたことが実はすごく意味があったんじゃないかと思う。慈善事業という形を届けに行く関係性だけじゃなくて、それ以上に将来こういう仕事もあるんだという一つの選択肢になりうる体験をしてもらえたんで、あれはすごく映画作りということも含めて意味になるんじゃないかと今実感している」

この映画を制作を通して、齊藤さんが改めて気づいた大切なことがありました。

■齊藤工さん
「見て見ぬふりしてた子どもたちの存在が自分の半径の中に存在してくれるようになった。知らないことを映画を通して知るってことは光を当てられるんだっていうことがこの映画と共にその制作側の一人である僕自身が実感をして、あっこれは必然だったなと今体験真っ最中です」

最後に、県民にメッセージをいただきました。

■齊藤工さん
「映画『大きな家』は光輝いた子供たちが、いきいきと悩みながらも前を向いて生きています。映画館でしか出会えない彼らに、この愛のあふれる桃子さんのお膝元・キネマMで出会ってもらいたいなと思います。ぜんぶ愛しかありません。映画館で待ってます」

映画「大きな家」は2月27日までキネマミュージアムで公開しています。
最終更新日:2025年2月13日 12:05
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