ゆっくりと北上し今後の進路がまだハッキリしないこの台風10号。

雨、風の影響の長期化が懸念される中、「台風への備え」が岡山・香川の各地で進んでいます。

千両ナスの栽培が盛んな岡山市南区です。

これから旬を迎える作物を守るため栽培農家の平田直幸さんはビニールハウスをつっかえ棒で
固定するなどして近づく台風へ備えていました。

JA岡山 備南施設茄子部会平田直幸 部会長
「これが揺れた場合に、これが動いて突っ張る感じになります」
この地域では1991年の台風19号で150棟以上のハウスが損壊。

物価高騰がすすむ今、同じ被害に遭えばビニールハウスの建て直しだけで1500万円の費用がかかります。

平田部会長「今だったらそんな風になったら建て直すのはまず無理・・・難しいでしょうね/ここまでやっていればとりあえず安心ですけど。。」

岡坂正典記者　日生漁港「一方、備前市でもカキを被害から守るための備えがすすんでいます」

特産のカキで知られる日生町ではカキを養殖するために沖合に浮かべていたイカダ400台のうち一部をおとといまでに強風や高波の影響を受けない島陰に移動させました。

日生町漁業協同組合天倉辰己専務理事
「いかだが壊れたり吊っているカキが落下したり、そういう被害を被る可能性が高いです」

また200隻の漁船も港の中で船同士をロープで固定するなどして備えています。

日生町漁業協同組合天倉辰己専務理事
「危険な状況であれば何もできないので、その辺も気を付けながら備えていきたい」

岡山市のホームセンターではおとといから特設コーナーを設置して「早めの備え」を
呼びかけています。

とくに雨漏り対策のブルーシートや、窓ガラスの飛散防止に使う養生テープに関する問い合わせが
増えていると言います。

一方、南海トラフ地震の臨時情報が発表されて以降、簡易トイレや避難セットといった一部が
品薄となっていますが、台風への備えは在庫に余裕があり問題ないとしています。

ホームセンタータイム岡南店水川貴洋 店長代理
「商品は十分ありますので焦らず台風が来るまでにきっちり準備していただければ問題ないと
思います」

ゆっくりした動きで影響の長期化が懸念される台風10号。

市民「外にあるものは中にしまうとか飛ばないような工夫とかそれくらいしかやれない」
　　「窓ガラスが割れるので長靴は部屋に置いておくように」
　　「お風呂に貯めたりとか水は確保しようと思う」

岡山、香川には金曜日に最も接近する恐れがあり早めの備えが必要です。