【止まらぬ猛威】インフル感染者“過去最高ペースの増加”で関係機関は“厳戒”…拡大原因やピークは?(静岡)
(県感染症対策課 塩津 慎一 課長)
「昨年末から流行しているインフルエンザは警報レベルが継続していて、2002年以降2番目に高い数字となっています」
9日、静岡県は会見を開き、感染症の最新の感染者数を発表。過去最高のペースでインフルエンザの患者が増えていると話しました。
県によりますと、1医療機関あたりのインフルエンザの感染者数は、前年シーズンには11月から警報レベルになり最も感染者が多くなった1医療機関あたり33.09人となりましたが、今シーズンの感染者数は、12月に注意報レベルになるとその1週間後には3倍以上の警報レベルに…さらに12月23日から29日までは、前の週の約2倍の68.30人と感染が急拡大しました。年齢別では、6歳から14歳までが全体の37パーセントを占めていています。感染拡大の原因としては、長い間 雨が降らず空気が乾燥。さらに、気温が下がったことで暖房の使用が増え室内の換気が少なくなったことが考えられるということです。感染拡大のピークは少なくとも1月一杯続くといいます。
静岡市駿河区にある、このクリニックでは、12月に入ってから急な発熱などインフルエンザの症状を訴える患者が急増しただけでなく、新型コロナなど他の感染症の患者も訪れるようになり、年末の12月30日には…。
(キッズクリニック さの 佐野 正 院長)
「例年150~160人で済むかなってところが、260~270って数が来ましたので、100オーバーっていう数でしたので」「かなり大混雑って感じで」「我々もちょっと大変だったっていうのが実情です」「やはりコロナによって」「インフルエンザが流行らなくなったりとか、一時的に、みなさんがお家にいて、かからなくなったりして、むしろインフルエンザ的に言ったら、免疫が下がっている状況になっていたかなと思います」
また、特に多いと感じる感染経路については…。
(キッズクリニック さの 佐野 正 院長)
「学校がやってる時に流行して、休み中にはいったんちょっと鎮まることが多いけど、休み中は今度は家族で感染して、正月明けにいったん鎮まったものが」「いろんなところで芽が出てくるのではないか」
また、感染対策については、マスク、手洗いを中心に、具合が悪くなったら自宅などで体を休め、外出などを控えてほしいと話しています。
一方、学校の“学級閉鎖”も増えています。
県によりますと、冬休みに入る前の2024年12月16日からの1週間で、県内56の小学校と16の中学校、19の高校で学級閉鎖があり、「冬休みが明けてさらに増えている可能性がある」ということです。
こうした中、“受験シーズン”を迎える浜松市内の予備校では…。
(西尾 拓哉 記者)
「受験シーズンを前に、予備校では、生徒にマスクの着用を徹底しています。さらに、ロビーには除菌、消毒グッズ、インフルエンザに注意するよう呼びかけるはり紙も貼ってあります」
インフルエンザの流行を受けて、この予備校では、冬休みに入り、除菌シートやアルコール消毒グッズなどを増やしたといいます。受験を控える高校3年生が勉強する部屋では…。
(佐鳴予備校 高垣 宏規さん)
「生徒が来る時間は30分に1回ぐらい見回りと一緒に換気ですね。窓を開けて空気の入れ替え」「われわれ講師・スタッフが事情がない限りはマスク着用を徹底することですね。手洗い・うがい」「体調管理ですね。徹底するように呼びかけを強く行っています」
受験生は、1月18日と19日に大学入学共通テストを控えています。2025年から、問題数が増えて試験時間が延長されるなど“変更点”があり、予備校では
“試験”と“感染対策”を気にかけながら受験生をサポートしています。
(佐鳴予備校 高垣 宏規さん)
「正月が明けて学校も始まったので、これからはやってこないか注意していますが、例年よりも流行っているなという印象はあります」「体調面で出し切れないと不本意ですから、そうならないように、万全の状態で力を発揮できるように、われわれも最後まで応援します」