子どもの感染が多い「溶連菌」 北海道で警報レベルの流行続く 大人の感染にも注意呼びかけ
子どもの感染が多い溶連菌。
北海道では警報レベルの流行が続いています。
感染者の高止まりが続く影響で、クリニックでは検査キットが不足しているほか、大人への感染も多く確認され、保健所が注意を呼び掛けています。
札幌市清田区にある小児科クリニックです。
ここでは発熱などの症状を持つ患者をカーテンで仕切り、検査を行っています。
こちらは発熱と頭痛で病院を訪れたという小学4年生の女の子。
行っているのは「溶連菌」の検査です。
(女の子)「元気だけどたまに歩くとふらふらしたり。早く治ってほしい」
(母親)「(周りに)多いなという印象はありますね。熱が高いし重症化すると聞いているのでそこが心配ではあります」
溶連菌は幼稚園から小学生の子どもがかかりやすく、主に38℃以上の発熱やのどの痛みなどの症状がでるといいます。
札幌市保健所が出している、1つの医療機関における平均患者数を見てみると、2022年・2023年の同じ時期には落ち着いていましたが、2024年のグラフを見てみると溶連菌の感染者は増えていて、ここ10年で過去最多のペースだということです。
(すえおかこどもクリニック 末岡裕文医師)「大丈夫!マイナス。大丈夫だよ」
検査の結果はこの女の子は幸いに「陰性」でした。
特にことしの流行は例年とは違う傾向があるといいます。
(すえおかこどもクリニック 末岡裕文医師)「ことしに関して言うと大人もかかっています。流行しているのは数だけではなくて、年齢層もいつもの年齢よりも少し幅広くかかっているのが現状」
さらに、感染者が増えることで検査キットが不足していると言います。
(すえおかこどもクリニック 末岡裕文医師)「もう1か月以上になりますかね。問屋さんにこれが欲しいですと言っても全部はこない」
なぜいま溶連菌の流行が続いているのでしょうか。
(札幌市保健所 前木孝洋感染症担当部長)「もともと溶連菌はコロナが流行る前に小児科で多い疾患だったので、可能性としてコロナ禍にあった感染対策に伴う行動制限が解除されて、子どもを中心とした接触の機会が増えているものと考えています」
溶連菌は飛沫感染が多いため、マスクの着用や手洗い・うがいが効果的ということです。
子どもから大人まで警報レベルでの流行が続くなか、家庭や学校などでしっかり感染対策することが重要です。