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住人「平穏な環境が…」周辺に新たなイベント会場を計画 旅館業も一時無許可「ノースサファリ」

2025年2月7日 19:03
住人「平穏な環境が…」周辺に新たなイベント会場を計画 旅館業も一時無許可「ノースサファリ」

札幌市南区の動物園「ノースサファリサッポロ」が無許可で建物を建て営業していた問題で、付近の川にも違法な施設があり、市が撤去の指導をしていたことが新たに分かりました。

ノースサファリサッポロが宅地や商業施設の開発が制限される「市街化調整区域」に無許可で建物を建てて営業している問題で、運営会社の「サクセス観光」は、夏の期間に付近の盤の沢川周辺に所有する敷地内にキャンプ場などを建設しています。

札幌市によりますと、2024年8月にこのキャンプ場などの施設が市が所有する敷地に入り込んでいるのが確認され、撤去の指導をしていたことがわかりました。

さらに2024年7月、サクセス観光は動物園周辺に住む地域住人に向け、新事業について説明会を開いていたことが分かりました。

(住民説明会に参加した 小林久公さん)「ここの農家さんの土地を囲む形で買いましたというんですね」

購入したのは、ノースサファリサッポロからおよそ800メートル離れた土地です。

新たな事業として2025年の春から「イベント会場」として使いたいと説明があったと言います。

(住民説明会に参加した 小林久公さん)「午後5時から午後10時までを考えていると言うんです。夜間に音楽が鳴って、静かな住宅地なのでここは。平穏な環境を破壊することになると思う」

その他にも運営会社のずさんな経営体質が明らかにー

札幌市によると、2019年1月ごろから園内で客を宿泊させていましたが、その時点では旅館業の届け出はなく、無許可だったということです。

市が旅館業の許可を出したのは2019年11月で、無許可状態は10か月ほどあった可能性があります。

また、札幌市南区の国道沿いには道順などを示す案内看板が掲げられていますが、これも道路法に違反している行為です。

開発局はこれまで8回に渡り、撤去指導をしてきました。

(サクセス観光 星野和生代表)「認識が甘かったのが原因。本当に申し訳ないなという気持ちと、要請に従ってやっていきます」

そして、7日には国交大臣もー

(中野洋昌国交相)「大変遺憾であると思う。看板が全て撤去されるように適切に対応」

運営会社の代表は看板撤去の方針を示しましたが、7日に設置されている場所を訪れてみたところー

(鷲見記者)「一部残っています」

撤去されている看板もありましたが、一部の看板はそのままとなっていました。

この一連の騒動による影響は広がりをみせています。

「まっぷる」など旅行ガイドブックを発行する昭文社は、今後発行する雑誌ではノースサファリサッポロを掲載しないことを決めました。

「コンプライアンスに問題がある施設を読者にすすめることはできない」と、掲載をやめる判断をしたということです。

問題の発覚から1週間。波紋は広がるばかりです。

最終更新日:2025年2月7日 19:53
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