「第10波といっていい」専門家が警戒 新型コロナ感染者数高止まり 今後さらに拡大も 北海道
新型コロナウイルスの感染者数が高止まりしています。
年度末が近づき、人の動きが活発化することが予想され、専門家は今後さらなる拡大もありうると警戒しています。
(栄町ファミリークリニック 中川貴史院長)「のどの赤みちょっとだけですね。ひどくはないんだけどもね、多少あるかなって感じです」
札幌市内のクリニックです。
こちらに連日訪れているのが、発熱やのどの痛みを訴える患者だといいます。
(栄町ファミリークリニック 中川貴史院長)「新型コロナウイルス感染症であったり、最近だと発熱の患者さんが非常に増えていますね」
去年5月に法律上の位置付けが季節性インフルエンザと同じ「5類」に引き下げられた新型コロナウイルス。
今月大盛況のうちに幕を閉じた「さっぽろ雪祭り」も4年ぶりの通常開催となり、コロナ禍前と同水準の238万9千人が訪れるなど観光客が戻ってきました。
人の動きが活発化する一方で注意が必要なのが、新型コロナウイルスへの感染です。
(栄町ファミリークリニック 中川貴史院長)「まずはのどが痛くなる方が多いかもしれません。あとは咳であったり鼻であったりですね。(新型コロナの感染が)下火になったという感覚ないんですよね。だらだらと感染が続いていて」
専門家は今後さらなる拡大もありうると警戒します。
(札幌医科大学 横田伸一教授)「12月頃からさらに(感染者数が)上がってきている状況があって、第10波といっていいと思うんですけど、これが今ピークを迎えているところかどうかを注視しています」
道が毎週公開している1医療機関あたりの新型コロナ感染者数では、ここ2週間は減少傾向ですがー
(札幌医科大学 横田伸一教授)「ここ数週間落ち着いているように見えていますけれども、一方で札幌市が下水中のウイルス量を測るいわゆる下水サーベランスを行っているのですが、ここ3週くらい急増しているという事実があるんです」
感染状況の客観的指標となる下水の中のウイルス量を見てみると、最新の数値は先月末の時点より4倍以上に増加していて油断のできない状況です。
人の往来の増加が見込まれる年度末を前に、引き続きうがい・手洗いといった基本的な感染対策が大切になっています。