隣人女性殺人未遂の男に懲役16年求刑…被害女性は今も意識戻らず 発端は金銭トラブル?釧路市
北海道・釧路地裁できょう(2025年1月22日)、殺人未遂の罪に問われている中塚武俊被告(56)の3日目の裁判員裁判が開かれました。
検察によりますと、中塚被告は2024年4月25日、釧路市内の自宅で、訪れて来た隣に住む女性(当時54)の顔を何度も殴ったうえ、馬乗りになり両手や傘で首を絞めて殺害しようとしたとされています。
脳にダメージを受けた女性は、事件から9か月経った今も意識が戻らず、寝たきりの状態で入院しています。
事件は中塚被告の伯母(89)が当初、関係が良好で面倒を見てもらっていた女性家族に、交通事故の保険金を取られたなどと、事実ではない金銭トラブルを訴え、関係が悪化したことから2021年6月に中塚被告が同居。
伯母は境界線のトラブルも主張し、女性宅に物を投げ込むなど継続的に嫌がらせをしていましたが、中塚被告は伯母の話を信じ込み、恨みを募らせたといいます。
22日の裁判で検察は、身勝手な動機なうえ結果が重大で被害補償もせず、女性家族の処罰感情も大きいとして懲役16年を求刑しました。
一方で、弁護側は計画性が無く、女性から侮辱を受けるなどしていて、動機も、慕っていた伯母を助ける為で反省もしているとして、懲役5年が相当と主張しました。
最後に裁判長から話したいことを聞かれた中塚被告は、検察側に座っていた女性の親族に一礼したうえで「反省していることを行動で示していきたい」と語りました。
判決は1月24日に言い渡されます。