美しい丘を疾走 観光に「電動キックスケーター」 交通ルールの順守呼びかけ 北海道美瑛町
東京や大阪などで普及が進む電動キックスケーターですが、北海道でも初めて大手のレンタルサービスが美瑛町に進出しました。
観光での活用に加えて、地元の課題解決への期待も高まっています。
(山﨑記者)「心地よい風を感じながら、雄大な丘の風景を堪能できる非常に贅沢な体験です」
美瑛町で先月から始まったのは、電動キックスケーターのレンタルサービス「LUUP」です。
東京や大阪などで人気を集めているLUUP。
今回が道内初進出で、JR美瑛駅前の観光案内所に10台が配置されました。
16歳以上であれば免許は不要。
24時間利用が可能で、料金は15分まで800円。
それ以降は15分ごとに500円がかかります。
(山﨑記者)「LUUPを利用するには、まず専用のアプリをダウンロードして、交通ルールのテストに合格する必要があります」
電動キックスケーターで歩道を走行できるかどうかなど、交通ルールについての○×クイズに全問正解することが利用の条件。
繰り返し答えることができ、合格すれば、スマートフォンのアプリで二次元コードを読み込んでレンタル開始です。
(山﨑記者)「坂道が結構多いですが、自転車と違ってペダルをこぐ必要がないので非常に楽に移動できます」
最高速度は時速20キロ。
風を感じながら、美瑛の丘を爽快に駆け抜けられるのが最大の魅力です。
さらに、観光協会が導入を決めた背景には、地元の課題解決につなげたい狙いもあります。
(美瑛町観光協会 細谷侯仁事務局長)「駅の前に観光客が滞留してタクシーが捕まらないとか、思った観光地にバスがないというところで観光が自由に楽しくできればと考えています」
年間180万人以上が訪れる美瑛町では、人気の観光地が駅から離れたところに点在しています。
しかし、観光地まで向かうバスやタクシーが少なく、観光客の新たな移動手段としてLUUPの利用を見込んでいます。
(警察官)「ヘルメットを被って乗るようにお願いいたします」
一方で、懸念されるのが事故や交通違反です。
警察は、ヘルメットの着用や交通ルールの順守を呼びかけています。
(旭川東警察署交通第一課 中村友聡課長)「ヘルメットは努力義務となっていますが、自分の身を守るために着用をお願いします。今回の車両だと車道を走っていただく。歩道は走れないものですので、そこは守っていただきたい」
新たな観光の足として期待が高まる電動キックスケーター。
今シーズンの利用期間は10月31日までの予定です。