「佐渡島の金山」世界遺産登録へ“宿題” “3つの追加情報”を要する イコモスの評価は「情報照会」《新潟》
世界遺産登録を目指す「佐渡島の金山」について、ユネスコの諮問機関・イコモスは4段階中、上から2番目の「情報照会」と勧告しました。3つの“宿題”が示される中、花角知事は7月の登録を目指すとしています。
「佐渡島の金山」は『相川鶴子金銀山』と『西三川砂金山』のふたつの資産で構成され、政府は「17世紀における世界最大の金の生産地」としてユネスコに推薦書を提出していました。
文化庁は6日夜、イコモスの評価結果を発表しました。
「“情報照会”という勧告になりました」
4段階のうち上から2番目の「情報照会」と勧告。
「アジアにおける他に例を見ない事例」とその価値を評価する一方、「追加情報を要請する」としています。
追加情報として明治時代の要素が多い一部地区を除き、構成資産の範囲の修正。
資産の保護の観点から緩衝地帯の拡大。
採掘を再開しないという明確な約束を示すことの3点が求められています。
〈盛山正仁 文部科学大臣〉
「まだ宿題があるよということですね。情報照会ということで。これらの対応をしっかりしていきたい」
国内で「情報照会」となるのは初めてですが、去年の世界遺産委員会ではイコモスの勧告で「情報照会」だった資産はすべて登録となりました。
地元・佐渡では期待と戸惑いが交錯します。
〈佐渡の住民〉
「佐渡にとって死活問題。もちろん、登録されるのを首を長くして待つ状態」
「残念ですね。長々と期待をしているから。何とかなってもらいたいとは思っているんだけども」
「もう絶対なると思って信じています」
佐渡市出身の花角知事。
戸惑いをにじませながら世界遺産登録への決意を語りました。
〈花角知事〉
「勧告の内容をもう少し見ていかないと、イコモスの真意も確認しなければならない。登録の実現に向けて、そこでしっかり国や佐渡市とも連携しながら、委員会の委員国の理解が得られるように取り組んでいきたい」
花角知事はこのように述べ、国や佐渡市と連携し、7月インドで開かれる世界遺産委員会での登録を目指すとしています。