「佐渡島の金山」世界遺産登録へ“望み” 今後どうなる イコモスの勧告を詳しく解説《新潟》
世界遺産登録を目指す「佐渡島の金山」について、ユネスコの諮問機関・イコモスは4段階中、上から2番目の「情報照会」と勧告しました。
勧告について詳しくみていきます。
「勧告」は、イコモスが各国から推薦された資産が登録に相応しいかどうか審査した結果をまとめたものです。
最も高い評価の「記載」から「情報照会」「記載延期」「不記載」の4段階があります。
「佐渡島の金山」は上から2番目の「情報照会」となりました。
実はおととしと去年のイコモスの勧告では、ベナンやトルコなど、7か国、6つの資産が「情報照会」とされましたが、世界遺産委員会では「記載」となり、すべて登録が決まっています。
文化庁によりますと「情報照会」とされたものの、世界遺産委員会で登録が決まるケースは非常に多いそうです。
イコモスが指摘した追加情報がこちらの3つです。
①明治時代の要素が多い北沢地区を除外すること。
②「相川鶴子金銀山」の保護の観点から開発を抑制する範囲=緩衝地帯をさらに広げること。
③登録後、採掘が再び行われないよう所有者と明確な約束を示すこと。
7月21日からインドで世界遺産委員会が開かれます。ここでも同じ4つの段階で評価され、「記載」となれば世界遺産への登録が決まります。
もし、勧告と同じ「情報照会」となれば、来年以降の登録を目指すことになります。