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パラスポーツを身近に!大運動会「パラ小学祭」 白熱!車いすリレー 

2025年1月21日 20:56
パラスポーツを身近に!大運動会「パラ小学祭」 白熱!車いすリレー 

特集です。3年後の2028年には長野県で全国障害者スポーツ大会が予定されています。

大会に向けた機運が高まる中、東御市では先週、パラスポーツを種目とした小学生の大会が初めて開かれました。その仕掛け人とは?

先週、東御市で開かれた大運動会「パラ小学祭」。市内にある5つの小学校の5年生または6年生が参加しました。

競技種目は…身体機能や知的・発育などに障害がある人たちも行える「パラスポーツ」です。

パラスポーツ種目で小学生による大会が開かれるのは全国的にも珍しく、東御市では初の試みです。

仕掛け人は、地元の田中小学校6年3組の児童たち!

そして、サポートするのは、北佐久郡・軽井沢町出身で2010年のバンクーバーパラリンピックパラアイスホッケーの銀メダリスト・上原大祐さんです。

上原大祐さん
「本来誰もが出来るスポーツってオリンピックや体育のスポーツではなくて「パラリンピックのスポーツ」なんですよ。にも関わらずパラリンピックのスポーツは、障害者にしかできないって世の中の人が山ほど勘違いしてるんですよね真逆なんです。そういうこともちゃんとみんなに感じてもらいたいなってことでパラスポーツを健常者の子どもたちに届けるってことをしています」

1981年に軽井沢町で生まれた上原さん。

先天性の病気のため3歳から車いすと共に生活しています。

19歳の時にパラアイスホッケーと出会い競技にのめりこむとみるみる頭角を現します。

2006年のトリノパラリンピックで日本代表として出場すると日本は5位入賞。

2010年のバンクーバーパラリンピックでは準決勝で決勝ゴールを決め、銀メダル獲得に貢献しました。

2018年に現役を引退し、その後はパラスポーツの普及や 教育などに力を入れてきました。

上原大祐さん「ぜひ乗って、車いすを体験してみてください」

上原さんの指導のもと、私も、競技用の車いすを体験させてもらうことに。

上原大祐さん
「みなさん早くこぎたいからって早めに動かす人がいるんですけどこれだとなかなか進まないので大きくこぐのがポイントです」

小椿アナウンサー
「分かりました、やってみます。スムーズに軽いんですね!」

上原大祐さん
「曲がりたいときは右に曲がりたければ右のタイヤを止めて左だけこぎます」

小椿アナウンサー
「タイヤを手でとめておいて…ほんとだ曲がりました。すごい、こうやって曲がるんだ!これでバスケするんですもんね…視線も変わるのでバスケコートもいつもよりも高く見えますし同じ体育館も景色が変わってみえますね」

今年度、上原さんを講師に迎えた東御市の田中小学校。

「教室では、6年生がパラ小学祭の準備をしている。こんにちは~!」

総合学習の時間でパラスポーツについて学んできた6年3組の児童たち。

学習の集大成として「パラ小学祭」を開催することにしました。

東御市や上原さんのサポートのもと大会の企画や運営面など全て自分たちで作り上げます。

この日は、本番6日前。

開会式のリハーサルや競技のルールなどを確認していきます。

意欲的に取り組む児童たちですが、障がい者スポーツに抱いていた最初の印象は?

児童
「障がいを持っていないからどうやってやるのかなっていう感じ」

児童
「ちょっと面倒くさかった」

その後、1年間の学びを通じて意識に変化も。

開会式の台本作り。児童たちは、選手宣誓で使う言葉に悩んでいました。

児童
「もうちょっとなんか“障がい者”がやっているスポーツ的なことをなんか…」

児童
「“障がい者”でも楽しめるこのスポーツをみたいにすれば?障がい者たちが楽しめるスポーツをみんなが楽しめるように…」

児童
「“だれでも”楽しめるスポーツで良くないですか?」

上原大祐さん
「なんか結局は健常者と言うマジョリティの中でしか生活していないので世の中にはマイノリティ側がいるということとマイノリティ側のことを知るといろいろな発見だとか課題を感じられたりだとかそれが最終的に彼らが今後まちを作っていくだとか教育をしていくっていう時にとても役に立つ素材のひとつだと思っている」

選手宣誓
「宣誓!僕たち私たちは第一回パラ小学祭でパラスポーツを誰でも楽しめるスポーツということを大切にしみんながけがなく楽しめるようにすることをここに誓います」

心のこもった宣誓で始まったパラ小学祭。

5つの小学校から170人が参加し、競技種目はボッチャと車いすバスケットボールをもとに考えられた「車いすポートボール」です。

今回は、小学生が楽しんで取り組めるオリジナルのルールが設けられました。

会場は熱気に包まれ、盛り上がりは最高潮に。

最後の種目は、「車いすリレー」です。

そして…。

上原大祐さん
「優勝は和小学校!」

5つの小学校の頂点に立ったのは5年生28人が参加した和小学校でした。

優勝校児童
「難しかったけど慣れてくると障がいを持っている人はこうやってスポーツを楽しんでいるんだと思った」

「もっと強くなって帰ってきたいです」

大会を企画した田中小学校の児童は?
「障がい者だから、みたいな区切りが世の中から少しでもなくなってほしいなって思って」

児童
「障がいのある人もない人も同じものや同じことで生きることができればいいと思う」

上原さん
「大成功です!子どもたちが(家に帰ってから)いろんなことを話してもらって親御さんたちを研修するというかマインドチェンジをしてもらえたらいいんじゃないかなと思っています」

最終更新日:2025年1月21日 21:04
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