アメリカ大統領選挙は共和党のトランプ前大統領が勝利を確実にしました。長野県民はどう受け止めたのか、また今後の経済にどのような影響をもたらすのでしょうか。

アメリカ大統領選挙は日本時間の６日夕方、トランプ氏が勝利宣言を行いました。トランプ氏は演説で「世界で最も素晴らしい国を取り戻したい」とした上で、ロシアによるウクライナ侵攻などを念頭に「私は戦争を始めない。私は戦争を止める」と強調しました。

世界が注目する大統領選。長野県民はどう受け止めたのか…。

松本市 70代コンサルティング会社経営
「予測できないような波立ちが大きいのかな。具体的にはよく分かりませんが不安感はありますよね」

看護師 50代
「輸入問題。お肉とかアルコール類が安く入ってきてくれて日本の食費の軽減にもなったらうれしいかなと思います」
公務員 50代
「関税の話とかで、日本の経済状況にどういう影響与えてくるかというところが気になります」

（※長野證券）
開票前、1ドル151円台半ばだった為替は、開票が始まり、トランプ氏の優勢が伝わると一気にドル買いが進み、円は1ドル154円台に。それに呼応して、日経平均株価も上がり最終的には1005円高い3万9480円で終わりました。特に輸出や金融関連の株が上昇したということです。

長野證券 法人営業部長宮嶋伸明さん
「開票してみたら激戦集でも相次いでトランプ氏が勝利というところで、かなりトランプ氏の再選が見込まれる状況の中で、株がどんどん上がっていったんですね。時間外のNYも上がっていったんですけど、それに伴って円安が進みまして、それに応じて日本株もどんどん上げていったと」

では、今後の為替や株価はどう推移していくのか…。

長野證券 法人営業部長宮嶋伸明さん
「（今後は）堅調に推移する可能性はあると思います。国内の中間決算の発表が相次いでいて、その決算も思ったほど悪くないと。年末の株高というのは/来年への経済への期待で買われる傾向が強いものですから、年内に向けてまた4万円をトライするような動きが出て来るような気がします」

松本市に本社を置く東洋計器です。水道メーターの国内シェア2位を誇り、ほかにも、ガスメーター、太陽光発電システムの製造・販売を手掛けています。8期連続で過去最高の売り上げを更新し、アジアを中心とした輸出にも力を入れています。

東洋計器　土田泰秀会長
「関税の問題、アメリカの金利の問題、それに伴って円安がどう進むかというところが経済の上では大きな影響が出るだろうと思う。案件によってはドル建てがあるので差益という面ではメリットは出るだろう。問題は円安になってくると、原価が上がってくる、長期的に見たら給与も社会的な相場を見ながら順次上げていく。新しい枠組みに移っていくということは覚悟する必要があるんじゃないか」

（※日銀）
今後の県内経済への影響について日本銀行松本支店はどう見ているのか…。

日本銀行松本支店　真川 伸樹 支店長
「一般論としては財政もありますし通商 移民でありますとか 産業政策また気候変動への対応など県内の企業やその取引の相手方の経済活動に影響がある可能性もありますので丁寧に見ていきたいと考えています」

トランプ氏の掲げる輸入品の関税引き上げなどに警戒感が広がる中、信州でもその動向に注目が集まっています。