【ビタミンちくわ】①大町市の小学生が考案「ビタちくカレー」商品化 能登半島地震復興への願い込め 信州と能登つなぐ…
信州人のソウルフードとも言われている「ビタミンちくわ」。
今回、大町市の小学生がこの「ビタちく」を使ったレトルトカレーを商品化させました。そこには、能登半島の復興への願いが込められています。
子どもたちが販売しているのは、ビタミンちくわが入ったレトルトカレー!
大町西小学校の児童たちが考えた新商品です。
大町西小4年2組とビタミンちくわの製造メーカー、スギヨの社員の交流は、おととし10月の出前授業がきっかけでした。
≪2023年10月の出前授業≫
授業では、商品が石川県の工場で作られ、その7割が長野県で流通していること。
地元にある黒部ダムの建設当時、作業員たちがビタちく入りのカレーを好んで食べていたことなど、大町とビタミンちくわのつながりを学びました。
※2024年1月 能登半島地震
去年の元日。石川県で最大震度7を観測する大地震が発生。能登半島に位置するスギヨの工場も大きな被害を受けました。
スギヨ 管理本部 臼池忠幸 本部長
「ここはですね、ちくわの形成場になります。地震の時に天井がガサっと落ちたんですけど、設備の上にど~んと乗っかっているだけで、実は全部(天井が)落ちてる」
工場への被害は大きく、復旧したのは、地震から5か月後でした。
稲葉キャスター
「こちらの機械、焼かれたちくわを冷却する機械なんですけれど、斑点模様のビタミンちくわが続々と姿を現しています」
交流があった子供たちは、被災地の力になりたいと義援金を募ったり、復活したビタちくを小学校で販売したりと、大町から、能登を応援。
そして、去年9月…。ビタちくを使ったレトルトカレーを商品化したい、そんな声が子供たちの中から上がりました。
黒部ダムでのエピソードを基に防災にも役立つレトルト商品を、というアイデアです。
この日は、みんなでパッケージを考えていました。
児童
「こういうのじゃなくて、輪っかつけないで描いた方が馴染みがある感じでいいと思うよ!」
編み出したキャッチコピーが、こちら!“能登の太陽”。映画「黒部の太陽」にちなんで考えました。
提案した児童・石井優月さん
「太陽みたいにみんなを笑顔にして、ヘルシーで太陽のように光ってるからそれにしました」
横川秀さん
「長野県でビタミンちくわは能登の太陽だと思いました」
一方、商品化の提案を受けたスギヨは早速開発に取りかかりました。
開発担当の人
「全部の野菜を煮て、それをペースト状にして、一晩経った時のような美味しさを再現しています」
信州と能登のつながりを具材でも表現しようと、キノコは長野県、野菜と豚肉は石川県産を使用。
社内で開催した試食会では、大好評でした。
社員は
「ちくわの味がしておいしいです」
「おいしー!」
しかし…、大町西小の子供たちに試作品を送ってみると…。
スギヨ広報 水越優美さん
「私たちが考えたのは、具材の食感を楽しめるように、具材のゴロゴロした、存在感あるカレーだとおいしいかなって思って、結構大きめに切ってたんですけど、そしたら、子供たちはもうちょっと小さいほうが食べやすいなっていうのが結構あって、その意見を取り入れて、サイズは、一口サイズに変更しました」
一方で、ちくわを入れたことによる意外な効果も!
児童の感想
「とても海鮮の味がしました」
保護者の感想
「ちくわだけで思った以上にシーフードカレーのような味で驚きました」
スギヨ広報 水越優美さん
「シーフードカレーの味がするっていう風にいくつか答えてもらったので、ちくわがあることで、魚介を感じられるカレーになったんじゃないかなと思います」
子どもたちとスギヨがタッグを組んだ、ビタミンちくわのレトルトカレー、およそ5か月かけて完成しました。
「ちくわには魚介の味がするし他の具とかルーにはほんのり味がしてビタミンちくわならではのカレーだと思います」
いよいよ、販売の日です!
「復興がんばるぞ!オー!」
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