【全国に挑む②】盛岡工業ラグビー部 チームスローガンは「ALL OUT」
次は、高校スポーツの全国大会で活躍が期待される注目校をお伝えするシリーズ「全国に挑む」です。
2回目の16日は、ラグビーの盛岡工業高校です。
大会にかける思いと注目選手を成田記者が取材しました。
パス練習「はい!はい!はい!」
4年ぶりの大舞台に挑む盛岡工業高校ラグビー部。
花園で全国優勝の経験もある県内屈指の伝統校です。
吉田勇玖(いさき)キャプテン
「ディフェンスから流れを持ってくるチームなので。自分たちのチームは爆発的に前に出てディフェンスで食い止めてから相手のやりたいラグビーをさせない…」
(キックオフ「ピー」)
10月に行われた全国高校ラグビー県大会の決勝戦。
盛岡工業は、連覇を狙う黒沢尻工業に2つのトライを奪われるなど8点ビハインドで前半を終えます。
(黒沢尻工業トライ)
(スコアボード)
去年の新人戦と、ことしの県高校総体では、いずれも黒沢尻工業に屈している盛岡工業。
しかし、この試合は違いました。
鍛えあげてきた持ち味の「前に出るディフェンス」が相手の攻撃のリズムを狂わせます。
後半13分にトライを決め1点差に迫ると…
(逆転トライ)
逆転した盛岡工業は1点のリードを最後まで守り抜き、4年ぶり36回目の全国大会出場を決めました。
(試合終了のホイッスル「ピピー」)
(胴上げ)
吉田キャプテン
「前半から自分たちのやりたいディフェンスから流れを持ってくるラグビーができたので、最初はリードされてたんですけど、そこで自分たちメンタルの部分で落とさず、そこ後半も戦い切れたので、そこは良かったと思います」
(照明)
勝利を引き寄せた持ち味のディフェンス。
夏の合宿で徹底的に走り込み、磨きをかけました。
一日に走った距離は8キロから10キロほど。
辛い練習を通して、スタミナはもちろん、チームの一体感も高まりました。
要になるのは2人の選手です。
まずは突き刺さるタックルでチームを引っ張るフランカーの藤原悠希選手。
(正面タックル)
藤原選手
「相手の一番強い姿勢になる前、強い姿勢になる前に自分の1番強い姿勢で倒すってことを意識してます」
そのタックルは、県大会決勝でも炸裂!
(タックル)
藤原選手
「大きな相手と戦うためには低く速く動かないといけないと思うので、その2つを意識して戦っていきたいです」
(ハーフパス)
そして、スクラムハーフの菅原太麒選手。
素早いパスワークが強みの一つです。
菅原選手
「動きを全部早くすればそのパスとかもどんどん早くなってくるので…。パスはコントロールをチームのいい方だと思うので」
スクラムハーフは、フォワードとバックスのつなぎ役。
チャンスの場面で密集などからボールをすばやく出すことが味方のトライの起点になります。
菅原選手
「チームを動かすプレーとか、自分も隙があればトライを狙いにいって攻撃的なアタックをしてディフェンスでは抜けてきた相手を体を張って止めたい」
チームのスローガンは全力を出し切って戦うことを誓う「ALL OUT」。
まもなく始まる全国の強豪との戦いを前に選手たちは闘志を燃やしています。
吉田キャプテン
「自分たちのゴール(目標)は花園ベスト16なので、しっかりそこに食い込めるように。全国でもこうタックル、ディフェンスから流れを持ってこれるようなプレーをしたいと思います」
全国高校ラグビー大会は大阪の花園ラグビー場で12月27日に開幕し、盛岡工業は28日の1回戦で長野代表の飯田高校と対戦します。