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【痛風】夏に注意 医師が詳しく解説 治療も

2024年7月17日 19:16
【痛風】夏に注意 医師が詳しく解説 治療も

 古舘友華キャスター
「続いては毎週水曜日のくらしと健康企画『元気〇らいふ』です。17日のテーマは『痛風』です。『風が吹いても痛い』と例えられる『痛風』は患者の95%が男性です。吉岡さんは大丈夫ですか?」

 吉岡伸剛キャスター
「運動もしていますし、食生活にも気を付けているので大丈夫です!」

「それは一安心です…が、油断は禁物です。実は「夏」、今の時期に注意が必要です。中津川病院の高橋院長に詳しく聞きました」

 中津川病院 高橋進院長
Q、痛風とは?
「血液の中で(尿酸の)一定の濃度・濃さを超えると尿酸の塊ができる。それが特に 足の親指の関節のあたりに塊として、液体から固体になる。その関節内に固まって出た尿酸 がぽろっと欠けて関節内に落ちることによってその塊が関節の中で炎症を起こすということになる」

 「痛風」の原因は尿酸。

 尿酸は体内でプリン体が分解されて作られます。

 血液中の尿酸値が7.0ミリを超えると「高尿酸血症」と診断されます。

「血液中の濃度で7.0を超えると 尿酸として固体として出てきやすいとなるし、特に9.0を超えるとさらに発作が起こりやすいといわれている」

 尿酸値が高ければ高いほど、また高尿酸血症の期間が長ければ長いほど、「痛風」を起こすリスクは高くなってきます。

 2022年の国民生活基礎調査によりますと、痛風の患者数は全国で130万6千人、そのうち男性は123万6千人、女性は7万人。実に、患者の95%が男性です。

 また、「痛風」の予備軍である「高尿酸血症」の推定患者数は1000万人を超えているといわれています。

Q、「痛風」の症状は?
「やはり関節の腫れ、痛み。特に足の親指の付け根、足の甲 が多いといわれているが、かかとやひざにも出ることがある」

「前兆があってそこから2日目、3日目くらいに痛みが最高潮に 達して、大体1週間~2週間くらいでだんだん引いてくる」

 「痛風」は年間を通じて起こる病気ですが、特に「夏」に発作が起きることが多いといわれています。その理由は??

「やはり尿酸値が上がりやすい環境になるということ、ひとつは汗をかきやすくなるので血液が濃くなる、そうすると水分が抜けた分だけ 尿酸値は上がりやすくなる。それから特にビールとかお酒が 美味しいシーズンになるので飲みすぎというのもある」

 ビールにはプリン体が多く含まれていることが知られていますが、アルコール自体に尿酸を増やす働きがあるため、プリン体が少ないワインやウイスキー、焼酎なども飲み方に注意が必要です。

 また、ショ糖やフルクトースという糖分が含まれる「清涼飲料水」も尿酸値が上がりやすくなるため、水分補給には「水」や「お茶」がおすすめです。

Q、治療は?
「痛風」の治療は大きく分けて2つ。

発作が起きたときは解熱鎮痛剤などで「痛みを抑える治療」、普段は「尿酸値を下げる薬」や「尿酸を排出しやすくする薬」を服用することで、体の中に尿酸がたまらないようコントロールをします。

「尿酸がたまりやすい体質の方がいる。痛風発作を起こした方は、その後も起こしやすい体質ということになるし、あとは食習慣だったり、生活習慣 だったりそういったところが尿酸値を高くしやすいことがあるので生活習慣・食習慣の是正が必要になってくる」

Q、「痛風」を予防するために

「プリン体が含まれにくい食事を とってもらう。それから海藻類 などは尿酸値を下げるので多く摂る」

「生活習慣病とかなりオーバーラップする部分があるので体重を減らすことも必要。ショ糖フルクトースといった糖分の中にもプリン体を作りやすいものがあるので摂り過ぎないようにするということも必要」

 また、適度な有酸素運動やストレスをため込まないこと、夏場は水分補給も大切です。

 また、お酒の種類に関わらずアルコールは尿酸を増やす働きがあるため、飲みすぎに注意です。

 吉岡キャスター
「汗をたくさんかいたあとに清涼飲料水をごくごく飲んで、暑い夜には冷たいビールを何杯もおかわり…というのが「痛風」を引き起こす原因になってしまうとは。気を付けないといけませんね!」

 古舘キャスター
「今は症状がなくても健康診断などで高尿酸血症を指摘された人は、早めに「内科」を受診することをおすすめします」

 ここまで「元気〇らいふ」でした。

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