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「深層崩壊が起こる可能性高い」大量の土砂が斜面を崩れ落ちる 防災工学の専門家が警戒呼びかけ

2024年8月28日 21:00
防災工学の専門家は、今回の台風が県内で13人が犠牲となった2005年の台風14号を超える被害となる可能性を指摘。強い危機感を持って命を守る行動をとってほしいと呼びかけています。

防災工学が専門の宮崎大学村上啓介教授です。

(宮崎大学 村上啓介 副学長)
「2005年の台風14号の時と変わらないくらい猛烈な台風という規模。2年前と比べても、それ以上に強い台風だと思います。河川の増水、斜面崩壊、土砂災害ですね、これが非常に懸念されます。」

2005年に宮崎を襲った台風14号では、美郷町神門で積算雨量1321ミリを記録。宮崎県内各地で土砂崩れや浸水被害が相次ぎました。

(宮崎大学 村上啓介 副学長)
「耳川周辺、高千穂、大淀川で、土砂災害が広い範囲で同時多発的に起きました。河川の増水によって氾濫も同時に起きました。このような台風14号に非常に似た台風だということで、強く警戒していただくべき台風だと思います。」

村上教授は、雨量が400ミリを超えると深い層の地盤まで崩れ、大量の土砂が斜面を崩れ落ちる「深層崩壊」が起きやすくなると指摘。今回の台風ではそれ以上の雨量が予想されているため、「深層崩壊」が起こる可能性が高いと警戒を呼びかけています。

また、河川の氾濫にも厳重な警戒が必要です。2005年の台風14号では、夜間に川が氾濫。避難が難しい状況に陥りました。

(宮崎大学 村上啓介副学長)
「明るいうちに早めの避難というのが、過去の教訓から非常に重要なことになります。」

今月8日に日向灘で起きた地震の影響は…。

(宮崎大学 村上啓介副学長)
「斜面の勾配が急なところ、土砂災害警戒区域に指定されているところは、地震によって地盤にヒビが入っている状況で弱くなっている。そこに大量の雨がしみ込んでいくと、土砂は滑りやすい状況になる。」

「今まで同じような台風が来て大丈夫だったから今回も大丈夫だろう、と思わずに、早めに明るいうちに避難することが命を守ることになりますので、ぜひそういう行動をして頂きたい。」
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