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山形県内の記録的大雨から2か月 61人が今も避難生活 依然被害の爪痕多く住宅の解体も

2024年9月25日 17:57
山形県内の記録的大雨から2か月 61人が今も避難生活 依然被害の爪痕多く住宅の解体も

7月の記録的大雨による災害から25日で2か月です。山形県内では、あわせておよそ60人が避難所での生活を続けています。各地で依然として被害の爪痕が多く残されています。

酒田市北青沢地区を流れる小屋渕川。7月の大雨では山から流れ込んだ大量の土砂と倒木などで川が完全に埋め尽くされました。

県による撤去作業は8月のお盆明けから始まりましたが、現在も完了していません。3連休最終日の23日、県内外から訪れた災害ボランティアが作業を終えた後、相蘇隆治さん(72)が一人で自宅周辺の排水路の土砂を片付ける姿が見られました。

相蘇隆治さん(72)「ボランティアの方たちに頑張っていただいて本当感謝しかないですね。あの頑張りには本当頭が下がります。あのエネルギーどこから出てくるのかと思ってビックリしました」

相蘇さんの自宅ではこれまで、ボランティアたちの力を借りてようやく家の中に1メートル以上積もった土砂の撤去を終えました。お気に入りだったという薪ストーブも掘り出されましたが家は壁や床などの被害が大きく、相蘇さんは公費で解体を行う手続きを進める予定です。

相蘇隆治さん(72)「公費解体が決まれば雪が降る前に解体してもらって更地にしてもらえば大変ありがたいなと」

県内では25日現在、戸沢村で25世帯38人、鮭川村7世帯16人、酒田市3世帯5人、遊佐町1世帯2人のあわせて61人が避難生活を続けています。

一方、酒田市松山地域の竹田地区では、大雨の際に集落内の水が溢れる「内水氾濫」を防ぐための排水施設「竹田排水機場」が、7月の大雨による浸水の影響で現在も機能を停止しています。このため、9月20日から降った大雨では、翌21日午後から代替手段として国土交通省のポンプ車6台による排水作業が夜通し行われました。しかし、周辺の田んぼや畑、農機具などが水に浸かり、集落の橋のすぐ下まで水位が上昇して、ようやく浸水の片づけを終えたばかりの住民に不安が広がりました。

近くの住民は(きのうと比べてどうですか?)「増えていますね。明らかに。きのうの夜から荷物はまとめていつでも避難できるようにしていた。また浸水になったら、一からやり直しだし難しいですよね」

7月の大雨で浸水被害を受けた酒田市松山地域にあるJA庄内みどりの「松山カントリーエレベーター」でも、関係者が施設の出入口に土のうを積むなどの対策に追われました。

酒田市北青沢地区を通る国道344号は、応急復旧の砂利道がアスファルトで舗装され、10月末までに一部片側交互通行で真室川町まで通行できるようになる予定です。記録的大雨から2か月。現在も被害の爪痕が大きく残り、新たな浸水被害が発生する懸念もあるなど復旧は見通せていない状況です。

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