大雨の影響で土砂が流れ込み休業していた最上町の旅館が3ヶ月半ぶり営業再開
ことし7月の記録的な大雨の影響で土砂が流れ込み休業していた最上町・瀬見温泉の旅館「観松館」が11日、営業を再開しました。
11日午前、観松館には関係者から営業再開を祝うたくさんの花が届けられていました。
ゆめみの宿観松館高橋裕社長「すごい。(Q再開を祝うお花)ありがたいですね」
三か月半ぶりの営業再開。旅館の中にもようやく、本来の活気が戻ってきました。
調理場の従業員「(Q営業再開は感慨深い) そうですね、やっぱり仕事自体久しぶりというのもあるので、仕事のありがたみが分かる」
仕込み作業が進む調理場に従業員が集まっていました。
「器の中ですると水がこぼれて汚れるので、取り出して作業して下さい」
新作デザートの作り方のレクチャーが行われていました。ドライアイスを使って冬の季節を演出します。
ゆめみの宿観松館山田公次郎料理部長「何気ないデザートではあるんですけど、ちょっとした演出でお客様に喜んでいただけたら。初めての試みなので、うまくいくか心配なのですが、ちょっとやってみますという形」
客室では、スタッフが一部屋ずつ見て回り、仕上げの拭き掃除に当たっていました。
ゆめみの宿観松館高橋裕社長「板前が料理を作って、客室係が客室のセッティングをしてるのを3か月半ぶりに、見ましたけれども。やっといつも通りに戻ってワクワクしながら仕事しているのを見られてよかった」
ことし7月甚大な豪雨被害を受けたこの旅館では休業を余儀なくされ、連日、猛暑の中、泥の撤去作業に追われました。特に被害が大きかった大浴場と露天風呂は、従業員総出で土砂を取り除くところから、始まりました。
その大浴場も、床や壁の改修が完了し、新しいお湯が入れられました。営業再開初日はおよそ7割の部屋が予約で埋まったといいます。
ゆめみの宿観松館高橋裕社長「お風呂、一旦は土砂にまみれてしまったがきれいになりましたし、紅葉の景色が一番きれいな時期なので楽しんでいただきたい」
一方で、被害総額は3億5千万円余りにのぼりました。再建に向けて始めたクラウドファンディングはおよそ300人の支援者から合わせて900万円の支援が集まりました。
ゆめみの宿観松館高橋裕社長「たくさんの方に支えられてご支援いただいてきょうを迎えることができた。今までやってきた通りのおもてなしをして、楽しんでもらいたい」
観松館では12月5日まで支援の募集を継続します。