“双子果”に“カメムシ”…サクランボ不作 収穫量足りず農家「どうにもならない」山梨・南アルプス市
南アルプス市で旬を迎えている特産のサクランボが不作に見舞われています。
結実不良や実がくっついてしまう「双子果」が多く発生し、農家や観光農園は収量が確保できないと頭を抱えています。
吉岡キャスター
「サクランボ栽培が盛んに行われている南アルプス市在家塚に来ています。今年は春先の霜や高温の影響で収穫量が大幅に減っているといいます」
発送を主に行っている田中農園によりますと、サクランボの不作は3月下旬の寒の戻りで霜に見舞われたことや、4月の交配の時期が高温だったことが影響しているのではないかということです。
田中農園 田中茂美さん
「今年は良くないですね。(例年の)70~80%程度。双子果が多い。通常であれば(身は)一個だけだが大きさが違う双子が多い。(Q出荷はできる?)できないです」
20年前から贈答用のサクランボを購入しているお客さんは…
常連客は
「今までは(収穫時期を)確認しないで来ていたが、今年は事前に確認してから伺った。今年は(無くなったら)まずいなと思って」
旬の「紅秀峰」は収量が見込めないことから、例年より大幅に早く収穫を終える予定だということです。
田中農園 田中茂美さん
「注文してくださるお客さんみなさんにお届けしたいが、品物がないことにはそれができないので申し訳なく思います」
こちらは南アルプス市百々の観光農園「チェリーガーデン嵐」です。
チェリーガーデン嵐 園主 金丸敏彦さん
「いつもだったら鈴なりだがこのとおりパラパラという感じ」
こちらも収量が例年の半分ほどに落ち込んだそうですが、もう一つの影響も見逃せないといいます。
それは「カメムシ」です。
チェリーガーデン嵐 園主 金丸敏彦さん
「結構被害はでています。実がボコボコしたような感じになる」
今年は収穫体験の予約も大幅に減らし、客の受け入れも例年より1週間遅くスタートすることに決めました。
受け入れ期間も短くせざるを得ないということです。
チェリーガーデン嵐 園主 金丸敏彦さん
「(サクランボが)いっぱいなってみなさんに来てもらえればいいが、僕らも気象には勝てない。一生懸命に対策しているが、こればかりは本当にどうにもならない」