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北朝鮮が不正獲得外貨で日本の下着など輸入か 日本人男を書類送検 外貨は核やミサイル開発にも利用か

2024年9月7日 6:00
北朝鮮が不正獲得外貨で日本の下着など輸入か 日本人男を書類送検 外貨は核やミサイル開発にも利用か

 2019年に日本ブランドの下着などを北朝鮮に不正に輸出したとして、札幌市に住む無職の85歳の男が6日、書類送検されました。
 男が衣料品を購入するための資金は、北朝鮮のIT技術者が大阪に住む女性になりすまして不正に稼いでいて、警察は北朝鮮の外貨不正獲得の全容解明を進めています。

■男「これまでに40回から50回不正に輸出した」

 外為法違反の疑いで書類送検されたのは札幌市に住む無職の男(85)です。

 警察によりますと、男は北朝鮮の貿易事業者から依頼を受け、2019年12月、日本ブランドの下着など199点(約43万円相当)を、中国にいる協力者を介して、国際スピード郵便(EМS)で北朝鮮に輸出した疑いがもたれています。

 男はかつて、北朝鮮で水産加工会社を営んでいて、北朝鮮の経済制裁が始まったあとに経営が苦しくなって日本に帰ってきたということです。

 男は容疑を認め、「貿易が再開した時を見据えて、関係を維持することが目的だった。2017年ごろから同じ手口で40回から50回ほど北朝鮮に不正に輸出していた」と話しているということです。

■不正獲得外貨が購入資金に…核やミサイル開発に利用か

 この事件を巡っては、男が衣料品を購入するための資金は、大阪府に住むモンゴル国籍の女性の口座から送金されていました。
 警察が捜査を進めると、北朝鮮のIT技術者が、女性になりすまして、海外のIT企業からソフトウェアの開発業務を受注して、不正に稼いでいた資金の一部が使われていたことがわかったということです。

 警察庁などは2024年3月、北朝鮮のIT技術者が日本人になりすまして、不正に外貨を獲得している疑いがあり、こうした金が北朝鮮の核やミサイル開発の資金源として利用されているおそれがあるとして注意を呼び掛けていました。

 警察は資金の流れを追うなどして、北朝鮮の外貨不正獲得の全容解明を進めています。

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