9月上旬に、未成年であることを知りながら10代の少女3人を誘拐したとして、東大阪市に住む26歳の無職の男が逮捕されました。このうち女子高校生1人は男の自宅で咳止め薬30～40錠を服用して、その後死亡していて、急性薬物中毒とみられています。警察は4人が薬の過剰摂取（オーバードーズ）をしていたとみて、当時の詳しい状況を調べています。

　未成年者誘拐の疑いで逮捕されたのは、東大阪市の無職・小坂光容疑者（26）です。

　警察によりますと、小坂容疑者は今月2日ごろ、女子中学生1人と女子高校生2人の計3人を誘拐した疑いがもたれています。

　3日午後1時ごろ、女子中学生から「10代の女性が心肺停止」と消防に通報があり、警察官が小坂容疑者の自宅に駆けつけると、小坂容疑者と少女3人がいて、うち女子高校生1人は心肺停止の状態で倒れていたということです。女子高校生は病院に搬送されましたが、その後死亡が確認されました。

　女子高校生は前日の2日に、小坂容疑者の自宅で咳止め薬を30～40錠服用していたということで、司法解剖の結果、死因は急性薬物中毒とみられています。死亡推定時刻は3日の午前6時ごろでした。ほか2人は無事でした。

　少女3人は友人同士で、亡くなった女子高校生は小坂容疑者と交際していたということで、咳止め薬は小坂容疑者が万引きしたものだったということです。

　小坂容疑者は調べに対し、「被害者らを私の家に呼びました。親に承諾をもらっていると思っていた」と容疑を一部否認しています。

　亡くなった女子高校生以外の3人も「薬を飲んだ」と話し、自宅には約80錠が空いた状態で残されていたことから、警察は4人がオーバードーズをしていたとみて、当時の詳しい状況を調べています。