兵庫県の健康福祉事務所は8日、宍粟市の飲食店が調理した弁当を食べた32名に、下痢・嘔吐などの食中毒症状が出たと公表しました。発症者の便からはノロウイルスが検出されたということです。

　兵庫県龍野健康福祉事務所によりますと、6日夕方に宍粟市内の飲食店営業者から「昼食に弁当を納めている事業所の従業員に嘔吐・下痢などの症状が出た」という連絡がありました。健康福祉事務所が調べたところ、5日に宍粟市内の飲食店「戸田商店」が調理した弁当を151人が食べ、そのうち32名から下痢・嘔吐などの食中毒症状が出ていたことがわかりました。また食中毒の症状が出た人と調理事業者の便からノロウイルスが検出されたことなどから、健康福祉事務所は弁当が原因の食中毒と断定し、飲食店に8日から10日までの3日間、営業停止するよう命じました。症状が出た人は全員快方に向かっているということです。

　健康福祉事務所は、ノロウイルスによる食中毒に気を付けるよう注意喚起をするとともに、ノロウイルスはアルコール消毒では効果がないことから、調理前や食事前には石けんで十分に手を洗うなど対策を呼びかけています。