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大阪・うめきた2期地区に『25億円のタワマン』が誕生 1期の6倍の価格 “投資の呼び水”になるか

2023年10月15日 14:00
大阪・うめきた2期地区に『25億円のタワマン』が誕生 1期の6倍の価格 “投資の呼び水”になるか

 現在、開発が進められているJR大阪駅の北側の「うめきた2期地区」。“関西最後の一等地”と呼ばれるこのエリアには、商業施設やホテルのほか、2棟のタワーマンションが誕生する予定で、12日、このうちの1棟についての詳細が発表されました。

 地上46階建て、高さは約173メートルで、最上階には2LDKで305平方メートルの部屋が用意されます。驚きは、その販売価格。なんと25億円とのこと。関西では最高額で、室内のデザインは、18世紀後半のヨーロッパの王宮を参考にしているということで、リビングやダイニングからだけでなく、お風呂やトイレからも大阪の景色を楽しむことができます。

 このタワーマンション、計484戸が入る予定で、販売価格は、1億円前後からとなる予定。愛車をリビングにまで運ぶことができる部屋も設けられるということです。

■「うめきた1期」のタワマンは?

 「うめきた」の再開発は、10年前に1期において「グランフロント大阪」がオープン。当時も地上48階建てのタワーマンションが売り出され、高級感を押し出した作りが注目を集めました。

 記者が取材をした部屋は、150平米、1億円以上の部屋で、テーマは「高級ホテルのスイートルーム」。19畳ほどのリビングのほか、ベッドルーム、バスルーム、トイレが2つずつあり、贅を尽くした空間となっていました。

 第一期として47戸を販売したところ建設段階でほとんどが完売し、セカンドハウスとして利用予定の方が多いとのことでした。

 ただ、資料を読み返すと、最上階の300平方メートルの部屋の価格は4億1500万円。当時も驚きの価格でしたが2期のタワマンは桁違いです。

■価格高騰続くマンション…低調な契約率

 不動産経済研究所によりますと、新築マンションの価格は資材価格や人件費高騰などの影響を受け、近年上昇傾向にあり、大阪の平均価格は2013年からの10年間で約1.4倍に上がっています。

 契約率は2023年の上半期、大阪市では68.8%と好不調の境とされる70%に届いていません。近畿全体では67.8%と13年ぶりに70%を割っています。

■専門家は「投資による経済の活性化につながる」と分析

 りそな総研の荒木秀之主席研究員は、「キタとかミナミとか京都とか、エリアの認知も海外からされてきた。近年は中国を中心にアジアの投資家が買う流れが出てきている。一気に東京と肩を並べる物件がでてきた。より高い物件が出て、海外からの投資が集まるという流れができれば活性化につながり、メリットは大きいと言える」と分析しています。

 今後は投資による流れてきた資金をどのように回し、経済や街の活性化に繋げるか、政財界をあげて具体的な道筋を描くことが求められています。

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