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増加するインバウンド需要 飲食店や宿泊施設はさまざまな工夫で対応 ビーガン料理に富裕層向けのスイートルーム設置 一方で温泉マナーに問題も

2024年7月28日 5:52
増加するインバウンド需要 飲食店や宿泊施設はさまざまな工夫で対応 ビーガン料理に富裕層向けのスイートルーム設置 一方で温泉マナーに問題も

日本各地で増加傾向のインバウンド。飲食店や宿泊施設は、さまざまな工夫で外国人観光客を受け入れています。

山陰に12店舗を構える居酒屋チェーン店・炉端かば。揚げ物や釜めしなど、10品の料理が並びますが、実はすべてビーガン料理。こちらの店で7月4日から始まったのは、肉や魚など、動物性のものを一切使わない「ヴィーガンジャンクコース」です。

背景には外国人観光客の増加があります。鳥取県に宿泊した外国人の数は、コロナ禍で一気に減少。しかし、また増加傾向となっています。

山陰海鮮炉端かば 鳥取エリア 大家達也 部長
「海外のお客さまがビーガン料理がないかとお店に入店されたんですが、その時は取り扱っていなかったので、入店していただけなかったという過去があります」

そのため、こちらの店ではビーガンのコース料理を提案。大豆で作られた焼き鳥や、豆乳チーズを使って焼いたもちピザなど、居酒屋の人気メニューのうまみとコクを、植物性由来の物のみで表現したといいます。

山陰で増えるインバウンド需要。しかし、ビーガン料理を扱う店が少ないことも課題だといいます。

ヴィーガンプロデューサー 福井勇吉さん
「おもてなしをする側も、食のソフト面を構築しておかな いといけない。インバウンドのお客さまに対して、ビーガン・ベジタリアンの店舗を増やしたい」

このコースは現在鳥取市内の2店舗で販売していて順次、販売店舗を増やしていくということです。

◇ ◇

一方、鳥取県三朝町の三朝温泉にある旅館・万翆楼。1941年創業で、源泉かけ流しの温泉が人気のこちらの旅館でも、外国人観光客が増加。現在は宿泊客のうち15%が台湾、中国、韓国などアジア圏から訪れる観光客だといいます。

中国からの外国人観光客
「温泉と伝統的な食事を楽しむために来ました。(従業員とは)翻訳機を使ってやり取りをした」

「私はずっとコナンのアニメを見ることが好きで、今回コナンの故郷に行くことができてとても光栄です」

訪れる外国人の多くは、富裕層の家族連れ。こちらの旅館では、2022年から外国人富裕層向けにスイートルームを改装し、5部屋を露天風呂付客室に変更。外国人観光客に人気だといいます。一方で外国人の対応で苦戦していることもー。

森田純一 支配人
「日本の温泉文化のマナー、そういうマナーがね…」

それが、大浴場での温泉マナー。外国人観光客の話し声の大きさや脱衣所での携帯電話の使用、お湯にタオルをつけるなど、日本の温泉マナーが伝わっていないこともしばしばー。

森田純一 支配人
「温泉マナーも多言語で、温泉の入り方そういったものもありますので」

今後は外国人向けに温泉マナーを書いた張り紙を掲示するなどして対応していきたいとしています。今後さらに増えることが予想される外国人観光客。日本の文化を楽しんでもらうための工夫が求められています。

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