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奈良・平城京跡から1300年前の「大嘗祭」木簡が大量出土 大半が備中からの荷札 深まるナゾ

2024年7月2日 17:00
奈良・平城京跡から1300年前の「大嘗祭」木簡が大量出土 大半が備中からの荷札 深まるナゾ

 今年3月、奈良市の平城京跡から発見された1300年前の聖武天皇即位の儀式に関する木簡が2600点以上にのぼることが分かりました。

 2日、奈良文化財研究所で報道陣に公開されたのは、今からちょうど1300年前、聖武天皇が即位した際の儀式「大嘗祭」に関する木簡33点です。これらの木簡は、儀式のために地方から取り寄せた物品の荷札として使われたものとみられます。

 発掘調査した奈良文化財研究所によりますと、今年3月時点で「大嘗祭」に関する木簡は約1000点見つかっていました。その後、発掘したものを持ち帰り調べたところ、『大嘗祭』関連の木簡が新たに約1500点見つかり、合計で2600点近くに上ることがわかりました。

 そのうち1500点以上を占めるのは現在の岡山県にあたる「備中国」から送られたお供え物の荷札で、鰒や酒といった文字が書かれています。天皇の即位という国家の一大行事で、なぜ備中国という地方から大量に物品を取り寄せていたのか、当時の国家運営をひも解く上で新たなナゾが加わりました。木簡について奈良文化財研究所の山本崇・歴史史料研究室長は「奈良時代の大嘗祭の物品調達の方法を考える手がかりになる」とコメントしていました。

 奈良文化財研究所は今年の10月末から、約50点の木簡を一般公開する予定です。

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