今年もこの季節がやってきた！「土用の丑（うし）の日」！
香ばしい匂いが広がる大阪市のウナギ料理店には、暑い夏を乗り切ろうと多くの人が訪れていました。

　来店客
「土用の丑だからウナギ食べたくて、みんなに声をかけました」
「パリッとしておいしいです。仕事の活力にもなります」

　土用の丑の日の24日は、普段の2倍以上のウナギを提供するといいますが、店側を悩ませているのが…

　「炭焼鰻寝床」福島店　松島佑輔 店長
「去年ウナギが値上がりしたと話題になったが、去年より今年のほうがすこし値段が上がっている」

　稚魚であるシラスウナギの漁獲量減少などが要因で、近年、価格高騰が続いています。こちらの店では価格を変えずに提供しているということですが、ふっくら焼き上げたウナギと合わせる「米」にも異変が。

　大阪市内で米の販売を手掛ける商店では…

　吉川米穀商店　吉川徹 社長
「こんな感じでパッと見 多いけど、これで1か月もつかもたないか。（米が）全然足りていないか、ぎりぎりの綱渡り状態」

　今年に入り、米の販売価格を1キロあたり20円から30円ほど上げたといいます。その要因の一つが“異常な暑さ”です。

　吉川米穀商店　吉川徹 社長
「（去年）高温障害が出た。特に東北の方で（米が）白濁しちゃって、普通の消費には使いにくいような米が多かったので、それが全部、飼料米の方に回った」

　去年の猛暑の影響で品質の悪い米が増加。そのため飲食店などに向けた米が市場に出回りにくくなり、仕入れ値が上がったということです。

　その一方で、インバウンドの増加で米の消費が増え、需要に供給が追い付いていない状況に陥っているということです。

　吉川米穀商店　吉川徹 社長
「この量でいけるんかな、今年の仕入れが足りるか足りないかぐらいしかないので、あったら買いたいです。いくらでもいいので。値段のことは言ってられない」

　色んな事情がありますが、とはいえ、今日ぐらいはウナギが食べたい！そんな人たちのために…

　秋山実紀 記者
「こちらのスーパーでは、通常のサイズより少し大きい、特大サイズのウナギが販売されています」

　大阪市内のスーパーマーケットでは、特大をうたったウナギを販売。高値が続く中、大きなウナギをシェアして食べることで出費をおさえ、多くの人にウナギを楽しんでほしいと、売り方を工夫していました。

　買い物客
「主人と一緒にふたりで食べます」
「人数で分けるなら大きいほうがいいかな。土用の丑の日くらいしか買えないですね」