クマの目撃情報が京都で去年の2倍 住宅地でも多く目撃 兵庫では“仁王立ち” ドングリの凶作原因か
大きな爪と牙を持ち、時には人を襲うこともあるクマ。京都では目撃情報が去年の約2倍に増加しています。
住宅地付近での目撃も多く、より一層の注意が必要です。
つぶらな瞳をした、かわいらしいクマのほのかちゃん。
京都市動物園の人気者で、攻撃的な性格ではなく、とても食いしん坊です。
大好物はどんぐり。
こちらでは、どんぐりポストを設置し…、園内などで拾ったどんぐりを回収できるようになっています。
しかし、今年、このどんぐりの凶作が原因で野生のクマが街に下りてきている可能性が高いというのです。
今年9月、兵庫県・養父市で撮影されたこちらの映像。
撮影者に気づいた次の瞬間、”仁王立ち”に。
民家をうろついていたところを新聞配達員が撮影しました。
クマに遭遇した長島敏行さん
「立ち上がると1mぐらいになるので、そのままこっちに来たらさすがに怖いなと」
今年も相次いでいるクマの目撃情報。
石川千智記者
「今月に入り、西京区でもクマが目撃され、この辺りは住宅も多く、1キロ圏内には小中学校もあり、 注意を呼び掛けています」
人通りの多い住宅街にも…。
目撃された場所にはポスターが掲示され、注意を呼びかける回覧板も回されていました。
付近の住民
「この山から下りてきて、この隙間通ってきて、どんぐりとかたくさんあるので、食べに行っているのでは。出会ったらどうしようと思いますけど、どうしたらいいですかね。でも、クマも生きていくためやから。ちょっと怖いです」
さらには人的被害も発生しています。
今年9月、京都府南丹市の住宅でも体長約2メートルほどの大きなクマが現れ、男性が顔をひっかかれるなどのけがをしました。
京都府には、これまで1760件ほどの情報が寄せられていて、去年と比べると約2倍の数になっています、京都市でも去年より増えています。
今年は猛暑が続いたこともあり、クマの食べ物も減少。エサを探しに人がいるエリアに入ってきているクマが増えているといいます。もしクマと遭遇した際、どのような対策をとればいいのでしょうか?
京都市動物園の和田晴太郎園長
「若干離れたところで出会った場合は、クマから目をそらさずに背を向けずに静かに後ろに下がりながら距離を取る」
近い距離で遭遇した場合は、うつ伏せにしゃがんで首を守り、じっと耐えることが効果的だということです。
和田園長
「今はクマの出没情報とか各自治体出されていますので、 出没したエリアはできるだけ避ける。入った時に、クマが居た痕跡、爪の跡が木に残されているようなエリアがあれば、早々とそこから離れるという形を取られるのがいいと思います」
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(黒木千晶キャスター)
そして、京都ではなく兵庫の情報なんですけれども、21日午前6時半ごろ、兵庫県新温泉町で、87歳の男性がツキノワグマに顔を引っかかれ、怪我をしました。
男性が鹿やイノシシ用の罠の見回りに行ったところ、その罠にかかっていたツキノワグマに襲われたということです。
本当にいろんなところでこのクマの目撃情報というものが相次いでいるんですけれども、改めて京都の情報も見ていきたいと思います。
京都のクマの目撃情報、去年は868件だったんですが、4月から11月21日まで、約半年の間で、すでに1768件、確認されています。
京都市内も去年は55件だったんですが、今年は4月から78件もすでに目撃されているということです。
京都では、このクマの餌になるどんぐりの定点観測を行っており、その観測によると、12年ぶりの大凶作ということで、例年より市街地に出没する可能性が高いということです。
クマと遭遇した場合ですけれども、クマから目をそらさず、背を向けずに後ずさり、物陰などに隠れてください。
近い距離で遭遇してしまった場合は、うつ伏せになり、また手で首を守るなどなさってください。そして、決して近づかずに、すぐに最寄りの役所や警察にも相談するようになさってください。