ウクライナ選手の隣で胸に「Z」マークのロシア選手 体操種目別W杯で「衝撃的な行動」国際体操連盟は選手を処分へ
国際体操連盟(FIG)は6日、カタールのドーハで開催された種目別ワールドカップにおいて、ロシアのイワン・クリアク選手に対し、体操倫理財団へ懲戒手続きを開始するよう要請したと発表しました。
同選手は、種目別平行棒に出場。体操着の胸には「Z」のマークがシールで貼られています。この「Z」マークは、ウクライナ侵攻を続けるロシア軍の戦車などにも記されていて、同選手が政治的なメッセージを表現している可能性があり、国際体操連盟は「衝撃的な行動」として非難。この行為が、懲戒手続きにつながったとみられます。
この大会で優勝したのは、ウクライナのイリア・コフトゥン選手(15.166)です。2位はカザフスタンのミラド・カリミ選手(14.566)、ロシアのクリアク選手(14.533)は3位でした。
そして表彰台では、上位3選手がそろって登壇。コフトゥン選手とカリミ選手はジャージーを羽織っているのに対し、クリアク選手は体操着姿で、胸には「Z」のシールが貼られたままです。
さらに今を象徴していたのが、コフトゥン選手とカリミ選手は握手したのに対し、コフトゥン選手とクリアク選手は握手しなかったことです。その後の記念撮影でも、3人は一緒に映っていますが、クリアク選手とコフトゥン選手だけは肩も組みません。撮影後、クリアク選手は足早に表彰台を去りました。
国際体操連盟は4日に、「ロシアとベラルーシの選手は7日から国際大会には出場出来ない」との発表をしていましたが、今回カタール・ドーハで開催された大会は、その処分が適用される前に行われた形になります。