内村航平 ウクライナの体操選手に思い「今どうしているのかなと心配」リオ五輪で金を争ったライバル
現役引退を表明している体操の内村航平選手が3日、オンラインでの取材に応じました。
12日に行われる引退イベントに向けて、練習を続けている内村選手は「6種目やるといったのを後悔するぐらいきついですね。内容は落としているけど、『6種目やるのがこんなにも過酷なのか』と改めて感じている」と苦笑。
記者からウクライナについての質問が飛ぶと、「ウクライナといえば、リオで個人総合をともに戦ったオレグ・ベルニャエフがいるんですけど、その選手が今どうしているのかなと心配なことはありますね」と話しました。
ベルニャエフ選手はリオ五輪の男子個人総合で最終種目の鉄棒までトップを走っていた選手です。最後の鉄棒で内村選手が逆転優勝したときには笑顔で「伝説の男と戦えたなんて最高にクールだ」と内村選手の金メダルをたたえ、抱き合う場面がありました。
ベルニャエフ選手は自身のインスタグラムで1月24日にウクライナのキエフ近郊の都市、ポズニアキにいると記載しています。軍事侵攻が始まってからは「国際スポーツにロシアはいらない」などの投稿を行っています。
内村選手は、スポーツにも影響が及んでいることに対して「政治のこと、戦争のことに関しては立場上、あんまりいう権利がないというか、僕の一言で何か変わるわけではないと思う」と前置きした上で、「非常に悲しいことだなと感じますね」と話しました。