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波及効果も…広島カープ“黒田フィーバー”

2015年2月28日 2:41
波及効果も…広島カープ“黒田フィーバー”

 古巣のカープにメジャーリーガーの黒田選手が戻り、異常な盛り上がりを見せている広島。3月1日の販売を前にチケット争奪戦がピークを迎えている。周辺への経済効果も広がっている。

 マツダスタジアムのスロープにできた長い列。28日午前10時に配られる整理券を求め、200人近いファンが集まっていた。チケットの発売はいよいよ来月1日。初日の混雑を緩和しようと、球団は2013年から整理券を配っている。予想以上の人気ぶりに球団は26日、急きょカラーコーンを設置するなど対応に追われた。

 空前のカープフィーバーにあやかろうと、球場近くのホテルも動いた。全館リニューアルを機にターゲットをカープファンに絞り、誕生した「カープツインスタジアム」。スタジアムの写真を壁一面に貼り付けた驚きの部屋だ。天井は空、床は芝生をイメージした。また、もとはビジネスマン向けのシングルの部屋を家族向けに改装した。人気はチケット付きの宿泊プラン。ホテルで年間指定席を16席確保しており、ファンにはたまらない。もちろん、開幕3連戦は満室という。

 近所のお好み焼き店では、2月の売り上げがすでに去年比1.5倍になった。お昼時、赤いジャンパーを着て向かった出前先は、整理券を求めてファンが並ぶマツダスタジアム。思わぬ商機が生まれていた。この店ではカープをモチーフにしたメニューの開発も進み、店の人は開幕戦に間に合うよう準備したいと意気込む。

 ファンの熱狂ぶりに負けず劣らず盛り上がるスタジアム周辺。波及効果はとどまることを知らない。