【解説】日本代表「ドーハの歓喜」悲劇から29年…森保監督とは 日テレアナ語る監督の“気遣い”
サッカーFIFAワールドカップカタール2022で、日本代表は23日、ドイツ代表に勝利しました。「ドーハの歓喜」をもたらした森保一監督の采配が絶賛されています。どのような人物なのでしょうか。
●歓喜招いた采配
●「ごめん」の嵐
●海外メディアも興奮
以上の3つのポイントについて、詳しく解説します。
■森保監督の采配“絶賛” ドイツに大金星
日本時間の24日未明、日本の勝利が決まった直後、ツイッターも歓喜に沸いていました。トレンド入りした言葉をいくつかピックアップしました。
「日本逆転」、「初戦勝利」、「勝ち点3」などの他に、『きたあああああ』と投稿され、これだけでも興奮に包まれている感じがします。さらに、もう言葉になっていませんが、『た----』もトレンド入りしたそうです。
24日朝になって、「祝日のはず」という言葉もトレンド入りしていました。サウジアラビアは強豪・アルゼンチンに勝利した翌日の23日、国王が急きょ休日にすると指示しました。「日本もワールドカップで4度優勝した強豪・ドイツに勝ったので、祝日になってもいいぐらいだよね」という声が上がっていました。
“大金星”をあげた日本代表を指揮した森保監督の手腕を絶賛する声が相次いでいます。23日のドイツ戦を見ていない人のために、森保監督がどのような采配を振るったのかおさらいします。
日本は前半、ドイツの猛攻を浴び続け、1点を先制されたまま、なかなか攻撃に結びつかない状態でした。そこで後半、森保監督はメンバーの交代枠5人のうち、ほとんどを守備的な選手から攻撃的な選手に交代して、流れが一気に変わったのです。三笘薫選手、浅野拓磨選手、堂安律選手の3人も後半に投入され、日本のゴールに絡みました。
好采配を振るった森保監督はどのような人物なのでしょうか。現在54歳の森保監督は1987年、現在のJ1・サンフレッチェ広島の前身・マツダのサッカー部に入部しました。1992年、日本代表に選出され、ワールドカップへの切符をかけて戦いました。ところが、アジア地区最終予選で起きたのが、あの「ドーハの悲劇」でした。
1993年10月、今回のワールドカップと同じカタール・ドーハでアジア最終予選が行われました。日本は最後の5戦目でイラクに勝利すれば、ワールドカップへの出場権を得られる状況でした。
日本は2ー1で迎えた後半アディショナルタイム、「ワールドカップへの切符もすぐそこ!」という状態の中、イラクに同点ゴールを許し、引き分けで終わり、ワールドカップへの出場を逃しました。当時25歳の森保監督は、まさにこのピッチに選手として立っていたのです。
11月1日の会見で、森保監督は“悲劇が起きたドーハで戦うこと”についての心境を聞かれました。森保監督は「リベンジという気持ちは持っていなくて、今は監督として素晴らしい選手・スタッフと共に『ドーハの悲劇』を『ドーハの歓喜』に変えられるように喜び合える結果を出せたらなと思っております」と述べていました。
「ドーハの悲劇」後、森保監督は2012年からサンフレッチェ広島の監督を務め、3度のリーグ優勝を達成しました。そして2018年7月、日本代表監督に就任しました。
■“気遣いの人”森保監督 日テレアナにミス指摘もメールで…
森保監督の人柄について、監督に何度も取材している日本テレビ・山本紘之アナウンサーによると、長友佑都選手は「あの人は人格者」、吉田麻也選手は「とにかく選手のことを見てくれている。サブに回った選手への声かけもしている」と話していたそうです。
さらに、2021年に行われた東京オリンピック直前の強化試合後、森保監督にインタビューした際、山本アナがスコアを間違えて言ってしまい、監督に指摘してもらうという場面があったそうです。すると後日、日本サッカー協会から「監督が『連絡したい』と。連絡先を教えていいか」という問い合わせがあったそうです。山本アナは「監督から直接、お𠮟りを受けるのではないか」とドキドキしていたそうです。
しかし森保監督から送られてきたメールは「インタビュー中にしなくてもいい指摘をしてしまい、申し訳ありませんでした。山本さんとは何度か話をさせてもらっていて、友達感覚でした。ご容赦ください」という内容だったそうです。森保監督は気遣いの人と伝わってきます。
今回の日本の勝利を受けて、海外メディアも驚きをもって伝え、森保監督の采配を評価しました。
イギリス・BBC
「後半に突然、日本が覚醒した」
イギリス・テレグラフ紙
「後半戦で日本は余裕ぶったドイツより速く・鋭く・賢かった」
アメリカ・スポーツ専門メディアESPN
「後半から入った5人の交代選手は1人残らず、大当たりだった」
さらに、アジアのメディアも興奮気味です。韓国ではテレビ各社が朝のニュースで「アジアの突風が吹き荒れている」などとトップ項目で伝えたほか、朝鮮日報は1面に写真を掲載し、「サムライ2人が戦車軍団を短剣で突き刺した大金星」との見出しで報じています。
中国国営の新華社は「世界に再びアジアサッカーの水準と魅力を見せつけることができた」と誇らしげなトーンで報じています。
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日本代表の次なる戦いは、27日のコスタリカ戦です。采配が絶賛されている森保監督がどのように手腕を振るうのか、注目です。
(2022年11月24日午後4時半ごろ放送 news every. 「知りたいッ!」より)