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20年に死亡したアメリカのサッカー選手 “慢性外傷性脳症”だったと判明

2022年6月29日 16:02
20年に死亡したアメリカのサッカー選手 “慢性外傷性脳症”だったと判明
引退後に死亡したサッカー選手がCTEと判明(写真:AFP/アフロ、写真はイメージ)
アメリカのNYタイムズは、メジャーリーグサッカーでプレーし、2020年に急性アルコール中毒などで死亡したスコット・バーミリオンさんが、CTE(慢性外傷性脳症)であったと報じました。

メジャーリーグサッカーとしては初のケースです。

バーミリオンさんはアメリカのU-17やU-20で活動。1998年から4年間プロ選手として、プレーをしていました。

慢性外傷性脳症とは過去に“ボクサー脳症”と呼ばれていたもので、頭部に繰り返し衝撃を受けることで、引き起こされる可能性がある、脳の変性疾患です。

NYタイムズによりますと、バーミリオンさんは晩年、アルコールと処方薬依存に悩まされていて、家族とのつながりも薄かったということです。

プロアメリカンフットボールのリーグNFLでもかねてから話題になっていて、「脳震盪を繰り返したNFLの元選手に、うつ病や認知症の頻度が高い」といった研究結果も出ています。

去年4月に6人を銃で殺害し、自らも命をたったNFLのフィリップ・アダムス元選手もCTEだったことが明らかになっています。

NFLでは脳しんとうのリスクを軽減するためのヘルメットを開発するなど対策を取っています。メジャーリーグサッカーでは今回バーミリオンさんが初のケースとなりますが、今後どのような対策を取っていくのかが注目されます。