内村航平“サプライズ演出”決勝に前進
◇体操 世界選手権男子予選(20日、福岡・北九州市)
種目別・鉄棒の予選に五輪4大会連続出場の内村航平選手が出場し、決勝通過ライン(上位8名)の14.300の得点を出し、暫定5位(5班終了時点)につけました。
「最大の目標」であった東京五輪ではまさかの予選敗退となった内村選手。今大会が五輪後、2戦目となります。
この日の予選、迎えた鉄棒では、H難度の大技「ブレットシュナイダー」で、バーに近づきながらもなんとかキャッチ。東京五輪より難易度を下げた構成で演技を行った内村選手は、14.300の得点で、暫定5位(5班終了時点)につけました。
演技直後には、自らの代表Tシャツにサインを書き、客席に投げる“サプライズ演出”を、久しぶりの有観客開催となった会場でみせました。
試合後、内村選手は「良かった部分は正直、1個もない。離れ技も近かったし。意地をみせたというか、『どうなってでも最後の最後まで落ちないでやり切る』ということが出せた」と話しました。
さらに演技直後の“サプライズ演出”について聞かれると「お客さんも入るし、サイン書いて、客席に投げ入れたら面白いんじゃないかと思った。生まれ故郷で有観客だし。世界大会であんな突拍子もないことをやるのは、僕くらいしかいないと思う。だったら、みんなもっと楽しんでもらえるかなと思ってやった。ちなみにTシャツはまだまだ用意してます」と、笑みをこぼしながら話しました。
内村選手は鉄棒で予選8位以内に入れば、決勝は24日に行われます。
写真:AFP/アフロ