ラグビー日本 2人の司令塔が新たな強み
現在、世界ランキング10位のラグビー日本代表。同7位のスコットランドと20日に対戦します。この秋、テストマッチ4連戦に臨んでいる日本代表はここまで1勝2敗で、スコットランド戦が2021年の最終戦となります。
10月に行われた4連戦初戦のオーストラリア戦は32対23と、過去5戦全敗の相手に対し過去最少9得点差の惜敗。日本代表としてW杯に3大会連続(11年・15年・19年)で出場した田中史朗選手は、この試合の注目選手にある選手の名を挙げました。
「これまでリザーブが多かったが、もともと能力は高い。彼の働きは本当に素晴らしかった」と評価したのは、司令塔的な役割のスタンドオフで先発した松田力也選手です。田中選手は松田選手の特長について、「フィジカルが強く、自分でもボールを持っていける。松田選手がゲインラインを切ってチームを前に押し出してくれることで、攻撃のパターンが増える」と分析。
また、19年のW杯日本大会で、全試合スタンドオフで先発した田村優選手の特長と比較し、「田村選手は“キックを使うこと”、松田選手は“ボールを持って前に出ること”ができる。タイプの異なる2人のスタンドオフがいることは、日本の強みになる。相手からすると両方分析しないといけない、すごく嫌だと思う」と、松田選手の成長がもたらす日本の新たな強みを強調。
18日にスコットランド戦のメンバー23名が発表され、松田選手がスタンドオフで先発し、田村選手はリザーブ登録となりました。「2人の司令塔」がスコットランド相手にどのように攻撃をコントロールし、W杯の歴史的勝利を再現するかが注目される日本対スコットランド戦。
日本代表にとって年内最後の試合は、日本時間20日の夜10時キックオフ予定です。
写真:アフロ
※2016年の試合で松田選手へ指示をする田村選手