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【競泳】元日結婚の水沼尚輝「自分を正してくれる存在」武器は規格外の足からの“ドルフィンキック”

2023年1月22日 7:00
【競泳】元日結婚の水沼尚輝「自分を正してくれる存在」武器は規格外の足からの“ドルフィンキック”
30㎝の靴でないと入らない競泳・水沼尚輝選手
◇KOSUKE KITAJIMA CUP 2023(1月20日~22日、東京辰巳国際水泳場)

今大会で9回目を迎える北島康介杯。東京辰巳国際水泳場での開催は今大会が最後です。大会最終日の注目は、100mバタフライに出場予定の水沼尚輝選手。

水沼選手は去年6月の世界選手権、男子100mバタフライで銀メダルを獲得。この種目で日本人初のメダリストとなり、大ブレイクを果たしました。

■高校時代の夢は「消防士」 大きな足が導いた監督との出会い

実は、高校時代までは「無名」だった水沼選手。同じ作新学院には2年先輩に、萩野公介さんが在籍。萩野さんがロンドン五輪で銅メダルを獲得する中、水沼選手は全国大会で成績を残すことができない高校時代を過ごしました。当時の夢は消防士だったといい、「水泳の練習もしっかりとした体作りのためで、日本選手権に出たいとか、日本代表になりたいとか、そういうモチベーションでは一切やっていなかった」と振り返ります。

その無名だった水沼選手に目をつけたのは、新潟医療福祉大学水泳部・下山好充(よしみつ)監督。

水沼選手の「足の大きさ」に可能性を見出しました。横幅が特に広く、30㎝の靴でないと入らないという特徴的な足。「水泳は足で水を蹴っていく。足ひれをつけると速く泳げるのと一緒で、足の大きさはパフォーマンスに非常に直結する一つの身体的な要素です」と下山監督は話します。

■7年連続自己ベスト更新も…腰痛で約1か月休養

新潟医療福祉大学に進学し、下山監督のもと練習を積んだ水沼選手は、大学2年生から2022年まで7年連続で自己ベストを更新。去年6月の世界選手権では50秒81の日本記録を作りました。

下山監督と独自の練習に取り組んできた水沼選手。足の大きさを生かすドルフィンキックを強化するため陸上トレーニングに注力。さらに、武器となる後半の追い上げを実現するスタミナを、バイクトレーニングで鍛えてきました。

飛躍の年となった2022年ですが、疲労がたまり、10月頭にぎっくり腰を発症。これまでの競泳人生で最長となる約1か月を休養に充てました。しかし、この不測の事態も水沼選手はポジティブに捉えます。

「原因やどの筋肉が弱っていたか(を調べるため)、エコーという機械を使いました。明らかになったのが、奥の方にある『腹横筋』という筋肉を使えていないということ。使えていると思っていたので、目から鱗という感じでした。腰痛持ちに多い現象らしく、使えていなかった筋肉が動かせるようになるのが、これからの大きな伸びしろ」

そして、現在その腹横筋を含む体幹系のトレーニングを2倍に増やしているという水沼選手。年が明けてからは、長野県にある標高1750mの施設で高地トレーニングを行い、持久力をさらに高めるべくトレーニングを積んできました。

■元日に結婚 2023年初レースへ

元日には、7年ほどの交際を経て結婚したことをSNSで公表。「サポートしてくれる人というよりは、一緒に歩み寄ってくれる人。今までの自分じゃなくなったときにそれを正してくれるありがたい存在」と話す水沼選手。

今回の北島康介杯については「高所から下りてすぐの試合になるので、あまり期待値を上げすぎないようにしたい。ただ、高地トレーニングもそうですし、年末の合宿でも、持久力を高めてタンクを大きくするトレーニングをしていたので、そこの部分をレースでどう出していくか。実際、レースの時に体がどう反応していくかを楽しみながら泳ぎたい」と意気込みました。

自身のレースプランに関して「最低でも51秒台で泳ぎたい。後半は、変わらずに26秒台でいきたいと思っています。ターン後のドルフィンキックからの浮き上がり、泳ぎ出しが周りと差をつけられる部分になると思うので、そこに注目してほしいなと思います」と語っています。

水沼選手が出場する予定の100mバタフライは最終日22日に行われます。

【放送日程】
KOSUKE KITAJIMA CUP 2023
決勝レースをCS放送日テレジータスで生中継!
大会最終日:1月22日(日)ごご3時30分~5時30分

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