パリ五輪に内定のマラソン赤﨑暁選手(25)寮生活とスイーツ 自然体で大舞台へ
こちらは、来年のパリ・オリンピックに出場が内定している男子マラソンの赤﨑暁選手です。福岡市の九電工に所属しています。福岡から世界に挑むランナーを取材すると、厳しい練習に打ち込むストイックな表情だけでなく、意外な一面も見せてくれました。
ことし10月、雨のなか、パリ・オリンピックのマラソン代表選考レース、MGC=マラソングランドチャンピオンシップが開催されました。
粘りの走りで2位(2時間9分6秒)に入り、パリへの切符をつかんだのが、九電工の赤﨑暁(あかさき・あきら)選手(25)です。1位の小山直城選手とは9秒差、3位の大迫傑選手を5秒差で振り切りました。
■赤﨑暁選手
「自分の陸上人生で最大の目標がマラソンで日本代表になるということだったので、今回夢がかなって本当に良かったと思っております。」
初めてのオリンピック出場を勝ち取った赤﨑選手の素顔を取材しました。
赤﨑選手は、福岡市中央区の平和台陸上競技場を練習拠点にしています。1周400メートルのうち300メートルを、ペースを上げた状態で走っていました。
これを20周、繰り返します。見ているだけで、とてもハードな練習です。撮影していたカメラマンは、赤﨑選手のスピードについていけず、息切れしていました。
赤﨑選手は地元・熊本県の高校で本格的に陸上を始め、大学時代には箱根駅伝を経験しました。大学卒業後は九電工の陸上競技部に所属し、マラソンへの挑戦を始めました。
この日は、会社がある福岡市南区から、もう一つの練習場所となっている福岡市中央区の大濠公園まで走っての移動です。
■赤﨑選手
「自分が入社したときから、アップで走って向かうっていうのが基本になっています。」
MGC出場前には、35キロ以降にペースダウンしないこと、ラスト2キロでペースを上げることという2つの課題を意識しながら、練習に取り組んだといいます。
■赤﨑選手
「今回のMGCに向けても、結果を残すために練習量も増やすって決めてやってきた分、いいモチベーションでやれたのかなって思います。緊張じゃなくてワクワクが強くて、MGCも緊張することなくスタートできたような感じです。」
会社の玄関ロビーには、MGC2位の盾や銀メダルが並んでいます。赤﨑選手への期待はますます高まっています。
■記者
「後ろには大きなパネルもありますね。」
■赤﨑選手
「ちょっと恥ずかしいっていうのはありますが、こうやって大きく作っていただいたのはうれしく思いますね。」
赤﨑選手は入社以来、陸上競技部の寮で暮らしています。
■後輩
「きちきちっとしていて、後輩が相談しにきたら、こうしたほうがいいよとかいうふうに教えてくれるので、相談しやすい先輩。回答、どうですか。」
■赤﨑選手
「いいと思うよ。」
後輩思いの赤﨑選手には、意外な一面もありました。
■赤﨑さん
「甘い物だったらパンケーキでもタピオカでも何でもいけますね。タピオカなら大学の時、友だちと1日3店舗とか回っていました。」
大のスイーツ好きで、休みの日には、わざわざレンタカーを借りてスイーツを求めて友人と遠出するほどだといいます。
■赤﨑さん
「基本、チーズケーキか、1回だけマカロンを作ったことも。」
スイーツ好きが高じて、自分で手作りしてプレゼントすることもあるということです。
自然体で大舞台に挑む赤﨑選手から目が離せません。